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モンスターハーレム 第2章
官能リレー小説 - ファンタジー系

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モンスターハーレム 第2章 4

両陣営は一歩も引くことなく、激しい舌戦を繰り広げている。
つーか、あのリザがあそこまで口達者なんだな。
ちょっとビックリした。それなりの地位にいただけのことはあるわけか。
しかしどうやって連中を止めたものだろーか。
片方に肩入れしたら、間違いなく火に油を注ぐことになる。
かと言ってHに持ち込んで黙らせようにも、それをやってぶっ倒れたわけだし、オレとしてはあの方法は控えたい。
逃げるなんて方法は論外。この人数に気づかれないわけがない。
さて、こちらに矛先が向く前にどうしたものか。
逃げ道をふさがれ、八方ふさがりの状況を打開したのは1人の女の何気ない一言だった、

「悪いんだけど、こっちの用事から先に済ませてくれないかしら?
 でないと遊ぶ時間がなくなっちゃうから」
「何を言って・・・え!?」
「!?」

その声の主を両陣営が見た瞬間、驚きに目が見開かれる。
そこにいたのは、色気の塊のような若い女。
おそらくサキュバスあたりなんだろうが、ものすごい色香だ。
前にアガサやテト他、何人ものサキュバスを抱いてきたが、それとはまるで比較にならない。
きっと目の毒ってこういう女のことを言うんだろうな。
などとバカなことを考えていたオレも、次の瞬間、サルスベリたちと同じように目を見開かせることになる。

「きゅっ、きゅっ・・・キュリエル将軍!?」
「何ッ!?」
「ど、どうやってここまで来た!?コレだけの数の魔物がいる中、どうやって・・・!?」

思わぬ事態に、さすがのサルスベリも驚きを隠せない。
しかしその種はあまりにも簡単なものだった。

「う〜ん・・・。気持ちはわからなくもないんだけどぉ。
 見張りも護衛も置かないで口ゲンカに夢中になってるそっちが悪いんじゃないの?」
「「「・・・ッ!?」」」

その言葉にキュリエル以外の魔物が絶句する。
呆れた。みんな看護や見張りもしないで、全員ここに集まってきたのかよ!?
何か頭が痛くなってきた。
・・・どうでもいいけどキュリエルって何するも不必要なくらいに色香振りまくのな。
おかげで敵から目を離さずに済むんだけど。
よけいなことを考えていく中、空気が急激に緊迫していく。
先ほどまでの言い争いがうそのように、ものすごい数の敵意がたった1人の女に向けられる。
だと言うのに、キュリエルはその柔和な笑顔を崩そうとしない。
むしろ、この状態を楽しんでいるようにさえ感じる。
快楽主義とは聞いていたが、ここまで来ると、もはや危機管理能力の欠如したバカのようにも見えてくる。
しかしそれでもオレに味方してくれる魔物たちの顔色をうかがう限り、かなりの実力者なのだと実感した。

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