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モンスターハーレム 第2章
官能リレー小説 - ファンタジー系

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モンスターハーレム 第2章 299

だからこそ生まれて間もないオレや、大戦を知らないミミたちにもその気持ちがダイレクトに伝わってきた。
しかしそれだけに信じられない。
狭霧がそんな危険な連中の仲間だということが。
オレはソウルイーターの言葉の真偽を確かめるべく、ほとんど反射的に狭霧に顔を向けた。
狭霧はオレの視線に一瞬、ほんの一瞬悲しそうな表情を浮かべたが、すぐにりりしい顔に戻って反論する。

「・・・確かに我ら戦巫女はあまたの魔物を屠ってきた。
 しかしそれをおまえがそれを語る資格があると思うな!
 気づかないとでも思ったか!?
 おまえの身体の一部となった、犠牲者たちの苦悶の表情が!」
「・・・っ!」

狭霧の反論に、今度はソウルイーターが言葉に詰まる。
それは彼女にとって、1番触られたくない痛いところだから。
しかし生きるために他の生命を犠牲にすることは誰だってあるはず。

「ちょ、待てよ狭霧。生きるために何か食うのはおまえだって同じだろ?
 そんな理由でいきなり殺そうとするなんて・・・」
「『そんな理由』!?
 おまえはこの女の真実の姿が見えてないから、そんなことが言えるんだ!
 この女は生きるためとかそんな理由で片付けられないほど、おびただしい数の怨念をまとっている!
 少なくとも、その女は食うため以外の目的で大量の人間の生命を奪っている!」
「・・・黙れッ!」

ゴウッ・・・!

狭霧の言葉に、今まで黙って耐え忍んでいたソウルイーターが怒声をあげた。
それに呼応するように、生温かい風が彼女を中心に吹き出し始める。
ちょ、ちょっと待て!
ソウルイーターのヤツ、怒りでエナジードレインが無差別に戻りかかってやがる!?

「貴様に何がわかる・・・!
 魔物とわかれば敵味方問わず虐殺してきた、殺人鬼風情に・・・!」
「・・・何だと?」

い、いかんっ!?何か知らんが狭霧のヤツもヒートアップしてきましたよっ!?
冗談ではない。こんなギャラリーだらけの中で2人が暴れたりなんぞしたら・・・っ!
オレは自分の女たちを守るべく、あわてて2人の間に割って入った。
ああ、お願い!できるならこれで2人とも踏みとどまって!

「2人とも、そこまでっ!!
 ここには生まれて間もない、オレのガキもいるんだぞ!?
 また乳もまれたくなきゃおとなしくしてろッ!!」

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