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モンスターハーレム 第2章
官能リレー小説 - ファンタジー系

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モンスターハーレム 第2章 298

「・・・この迷宮の居住区に侵入したという人間を見定めに来たのです。
 まさか戦巫女とは予想もしていませんでしたがね・・・」

『戦巫女』という言葉に狭霧が反応したのを、オレは見逃さなかった。
狭霧もソウルイーターを見るなり、いきなり殺し合いおっぱじめようとしていたし・・・。
いったいこの2人、どういう関係なのだろう?
そこまで考えて、オレはふと毒牙にかけてきた女たちのことをほとんど知らないことに気がついた。
元反対派とか、マッドサイエンティストだとかそーゆーことは知っているが、彼女たちがこの居住区でどういう生活を送っていて、今までどんなことをしていたのか、みたいな詳しいことは何も知らないのだ。
そもそもソウルイーターにしても、過去にあった人間との大戦との生き残りで、周囲から無差別にエナジードレインしてしまうレアモンスターであることしか知らない。
狭霧に至ってはある目的のためにこの迷宮にやってきたこと以外、何も知らない。
・・・よくこんなんで手をつけたもんだな、オレ。
我がことながら、自分の節操のなさにあきれを通り越して感心してしまう。
いい機会だ。これを利用して彼女たちからいろいろ情報を聞き出してみよう。
もちろん彼女たちが話せるレベルで。
そんなわけで、オレはさっそく彼女たちに声をかけた。

「ソウルイーター。その『戦巫女』ってのは何なんだ?
 少なくとも狭霧はいきなり問答無用で殺さなきゃならないよーな、そんな物騒なヤツには思えないんだが」
「・・・ッ!それはあなたがあの大戦を経験してないから、そんなことが言えるのよッ!」

おおッ!?軽めの質問したつもりが、いきなり地雷踏んだ!?
大戦を生き抜いたレアモンスターの仮面を忘れ、激昂して叫ぶソウルイーター。
予想外の反応に、オレはただただ驚くことしかできない。

「戦巫女っていうのはね!地上の一部の地域に存在するイカれた戦闘集団の1つ!
 魔物を不浄の存在、この世に存在してはならない存在と頭から決め付け、手当たり次第に魔物を殺す、危険な連中なのよッ!
 何の力もない、無抵抗な女子供たちがコイツらに一体何人・・・いいえ、何百何千人殺されたかッ!」

できるなら思い出すのも嫌なのだろう。
激昂するソウルイーターは苦渋をにじませながら、そう吐き捨てた。

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