モンスターハーレム 第2章 295
あの体勢は、東方に伝わる『イアイ(居合い)』とかいう技のはずだ。
しかも独自のアレンジが加えられているらしく、鞘に収められているはずの刀身からは、練り上げられた魔力がひしひしと感じられる。
まさに一触即発。いきなりマックスまで高められた緊張感は、いつ爆発してもおかしくない。
(・・・って。おいおい、ちょっと待てよ!?)
そこまで考えて、オレは全身から血の気が引くのを感じた。
今ここにはたくさんの魔物たちがいる。
もし2人が何らかのきっかけで爆発したら、何人が巻き添えを食うかわからない。
オレはほとんど無我夢中で乗っかる魔物娘たちを吹き飛ばし、2人の間に割って入った。
「2人とも、そこまでッ!」
2人の間に割って入ったオレは、手を突き出して2人を止めようとした・・・が。
ここでお約束のハプニングが起こった。
むにゅっ。むにょっ。
「あひっ?!」
「うんっ!?」
「・・・へ?」
止めようと突き出された手は、見事に2人の乳房に命中していた。
両方の手からそれぞれ微妙に違う、しかし極上の感触が伝わってくる。
「ら、ラグっ・・・!?き、貴様、この状況で何てことをしているっ。
さ、さっさと手を離せっ」
顔を真っ赤にして抗議するのは狭霧。
しかしそれを抗議と呼ぶにはあまりにも弱く、もうちょっとこうしていたい・・・と言うか、もっとイタズラしたい気分になってくる。
「ふあぁッ!?ら、ラグっ、あなた、何をして・・・。
そ、その手を離しなさいっ・・・!」
一方のソウルイーターは、あからさまに感じてしまい、いろいろ余裕がない状態だ。
大幅にサイズアップした乳房にオレの手は半ば埋もれており、掌からは何やら湿った感触が伝わってくる。
胸がサイズアップしてミルクタンクになった関係で、胸が性感帯のようになってしまったのかもしれない。
こっちもこっちで実にそそられる顔だ。
オレとしてもこのおいしい状況を捨てるのがもったいなく感じてきた。
だから真面目なふりをしてちょっとだけ役得をもらうことにした。
「だったら2人とも剣を収めろっ。
いきなり殺し合いはなしっ!」