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モンスターハーレム 第2章
官能リレー小説 - ファンタジー系

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モンスターハーレム 第2章 291


「あ!ら、ラグ様っ!?」
「おう。元気にしてたか、おまえら?」

扉を開けると、そこにはオレのつがいとなった女たちが出迎えてくれた。
やって来たのは下層からもっとも近いところにある、キノやサルスベリたちのいる階層。
この広い迷宮で人探しするなら、近場から探していくのが1番手っ取り早い。
ましてここはオレの女たちのいる場所だ。
ここでオレが狭霧を探していると教えておけば、後々楽ができると踏んだのだ。
・・・にしても何やら様子がおかしい。
さっきから女たちがどたばたとあわただしく動いている。

「・・・何か、あったのか?」
「あ、そ、そうです!大変なんです!
 サルスベリ様とロカ様が産気づかれたんです!
 今その準備でおおわらわでっ!」
「な、何ぃっ!?」

予想だにしない言葉に、オレは大声を上げた。
この間妊娠したばかりなのに、まさかこんなにも早く出産とは思いもしなかった。

「ちょっ、待て!待て待て待て!
 あの2人が妊娠したのってついこの間だろ!?
 こんなにも早い時期に産んで大丈夫なのか!?」
「わ、わかりませんっ!
 お、お2人とも、日を追うごとにおなかが大きくなって・・・!
 いくら魔物でもありえない成長速度なんですっ!」

おいおいおい!そんなんでホントに大丈夫なのか!?
もし子供とアイツらをいっぺんに失うことにでもなったら、オレはどうすればいいんだよっ!?
しかしオレにはどうしようもない。
魔物の知識を総動員しても解明できない大事態なのだ。
調べようにも、調べられる人材(サルスベリ)が今まさに出産する状態ではどうしようもない。
さすがのオレもパニックに陥る中、今まで沈黙を保っていたソウルイーターがアクションを起こした。
具体的にはオレの胸倉をつかんで、思いっきり引っ叩いたのだ。

「落ち着きなさい!それでも私のつがいなの!?
 このソウルイーターを堕とした男なら、自分に今何ができるか、冷静に考えなさいっ!」

ソウルイーター。突然の暴行とその言葉に、バタバタしていた魔物たちすら動きを止める。
下層部にいるはずの伝説級の魔物の登場にみなが驚いている間、オレは思考停止状態から再起動をしつつあった。

(そうだ。オレは何をパニクってんだ?
 どたばたしたって何も変わらねえ。
 失いたくねえなら、精一杯あがくしかねえじゃねえかっ!)

パァンッ!

オレはふがいない自分の頬をはたいて気合を入れる。
そして目いっぱいの感謝をこめてソウルイーターを抱きしめてその唇を奪う。
ホントはこの場で1発押し倒してやりたいところだが、事態が事態なので濃厚なキスだけで我慢する。

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