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モンスターハーレム 第2章
官能リレー小説 - ファンタジー系

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モンスターハーレム 第2章 282


「あなた。私を今すぐその人間のところに案内して」
「は?いや、それよりこっちの話を・・・」
「それは歩きながらでも説明できるわ。
 でも内区に人間がいるということは、あなたが思っている以上に危険で重大なことなの。
 だから早く私を案内して」
「でもそんなことをしたらまわりには大丈夫なのか?
 あそこにはオレのガキを妊娠した連中が・・・」
「そんなのどうにでもできるわっ!
 それよりも、早く私を人間のところへ連れて行きなさいッ!」

ゴウッ・・・!

よほど興奮しているのだろう。
ソウルイーターの言葉と共に普段抑えているはずのエナジー・ドレインが危険な風となってオレの身体を突き抜けていった。
そんな様子に、オレは今の彼女を説得するのは難しいことを理解した。
だがオレとてそう簡単に引くことはできない。
何しろコイツは自分の意思と無関係に周囲から生命力を奪い取る。
そんなヤツを連れて行って、オレの女たちが危険なことになったら一大事だ。
オレはいざとなったら一戦交える覚悟で口を開いた。

「今のおまえを内区になんか連れて行けるかっ!!
 連れてってほしいなら、その頭に上った血を何とかしてから頼みやがれっ!」
「・・・ッ!?」

オレの怒鳴り声にソウルイーターが反応し、周囲の危険な空気が一瞬膨らむ。
しかし次の瞬間張り詰めた空気が少しだけ静まり、エナジー・ドレインの威力が弱まる。
・・・どうやらオレの言葉が伝わったみたいだ。
オレは思わず安堵のため息をついた。

「・・・ごめんなさい、少し興奮してしまったわ」
「いや、わかってくれればそれでいいさ。
 でもまた我を忘れるようなマネは勘弁してくれよ。
 内区にはオレのように生命力が有り余ってるヤツばかりじゃないんだからな」

オレの言葉にソウルイーターは黙ってうなずくだけだった。
その様子に彼女が冷静になったことを理解したオレは、内心でホッと一息つきながら、そのまま話を進める。

「それで?どうやっておまえのエナジー・ドレインを押さえ込むつもりなんだ?」
「簡単な話よ。ちょっと失礼するわね・・・」

ズンッ・・・

「っく!?」

次の瞬間、オレの身体が急に重くなった。
まるでオレにだけ重力が強くなったかのような感覚。
だが違う。
これに似たような感覚を何度も味わっているオレは、その正体が何なのか、すぐにわかった。

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