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モンスターハーレム 第2章
官能リレー小説 - ファンタジー系

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モンスターハーレム 第2章 281


「ヤツらの狙いはこの迷宮に眠る財宝なんかじゃない。
 私たちそのものなのよ・・・」
「・・・は?」

オレは一瞬、何を言っているのか理解できなかった。
だってそうだろう?
ゲームじゃあるまいし、何の目的もなく殺戮に走るだなんて無意味にもほどがある。
そりゃ確かに薬や武器の材料としていろいろ価値のある魔物もいるだろうが・・・そんなもの、全体から見ればほんの一部だ。
オレは混乱する脳で慎重に言葉を選びながら、質問した。

「あ〜、あれか?魔物は危険で野放しにできないとか、そーゆーことか?」

その次の瞬間、ソウルイーターは両手で自分の身体を抱きしめ、何かに怯えるように叫んだ。

「それだったら、まだよかったわ!
 でも違う!連中は、人間はそんなことのためにきているんじゃない!
 アイツらは・・・私たちで遊ぶためだけに、この危険な迷宮に足を踏み入れてるのよ!!」

そこからソウルイーターは堰を切ったように話し始めた。
それは人間という生き物の思考を疑う、驚愕の事実。
なんと人間は自分たち魔物を奴隷やコレクションにしたり、殺す快感欲しさにこの迷宮にやってきているというのだ!
それを聞いたオレは思わず反論した。
だってオレの知っている人間・・・狭霧吉野は、そんな人間には見えなかったからだ。
するとソウルイーターは人間が内区にいると知るや、目の色を変えてオレにつかみかかってきた。

「何ですって!人間がここに!?カグラは何をしているの!?」
「し、知らねえよっ!
 今はすっかりここの住人みたいになってるから知らないことはねえと思うけど、アイツは何もしてねえよっ!」

もっとも、いきなり人間は危険だから殺すだなんて言われても、オレはそれをよしとはしないだろう。
あれは・・・狭霧はオレの子供を産む、大事な女の1人なんだから。
それだけにソウルイーターの言うことが信じられない。
いったい彼女は何を知っているのだろうか?

「カグラが動かないなんて・・・もしかして気づいていない?
 ・・・いいえ、彼女にそれはないわ。
 だったら知っていて、わざと放置している?
 その人間は危険がないと確信があるの・・・?」

混乱するオレをよそに、ブツブツと何やらつぶやき始めるソウルイーター。
さすがにこっちも訳のわからないまま放置されては困るので、声をかけようとすると。
それより先にソウルイーターはオレのほうに向き直ってその口を開いた。

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