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モンスターハーレム 第2章
官能リレー小説 - ファンタジー系

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モンスターハーレム 第2章 257

その顔にはものすごい不満と苛立ちがありありと浮かんでいた。
えーと。オレ、ローとのこと以外に何か問題起こしてましたっけ?
発言権のないオレがそんなことを口にできるはずもなく、黙ってオルゾスたちが説明してくれるのを待った。

「おまえが頼んでいた、ソウルイーター様の服と、私たちのほうで頼んだおまえの服だ。
 私たちからのプレゼントだ。ありがたく受け取るように」
「お、おお・・・?そいつはどうも」
「か、感謝などいい!それよりそいつらにさっさと報酬を払ってやれ!」

・・・報酬?その言葉に過去の記憶を探ること数秒。
ああ、思い出した!確かオレ、ミルフェに服を作ってもらう代償に子種をくれてやるみたいなことを放してたんだっけ!
って・・・あれ?ちょっと待ってくださいよ?もしかして、アンタら夜叉3人の監視の中、彼女を抱けと申しませんよね?
だがオレの予想は間違ってないらしい。
怒れる女たちは不愉快そうに、歯がゆそうに歯軋りしたり怒りをかみ殺したりしている。
なるほど、連中が怒っていたのは彼女らも原因であるんだな。
・・・しかしなんでそんな不愉快な思いをしてまで、ミルフェたちを抱かせようとするのか?
それは魔物の習性というか、モラル・常識に関することだからだ。
オレたち魔物は基本的に好き勝手に暮らしているように見えて、実は結構律儀なところがある。
仲間と認めたものは絶対に裏切らないし、その約束事はできるだけ遵守しようとする。
草食動物でも、肉食動物に捕まった仲間を助けに行くことがあるだろう?
あれと同じ話だ。
だが。オレはこの棚ボタの話にすぐ食いつこうとはしなかった。
食ったら食ったで、また目の前の3人の八つ当たりを食らうことが目に見えているからだ。
とは言え、約束は約束だし、ミルフェたちの腹をオレの子種で膨らませたいという思いもある。
さてどうしよう?押すことも引くこともできない状況で、時間だけが刻一刻と流れていく。
だがこの時オレは忘れていたのだ。今の自分がどういう存在になっているかということを。
その事実は3人への復讐を企むローから、こっそりともたらされた。

「・・・おい。おまえ、何かやってんのか?」
「あ?いったい何を・・・?」
「大声出すなっ。小声で話せっ。・・・おまえじゃないのか?
 この部屋にいる女たちが妙に発情しているの」
「・・・あ!」

そこまで言われて、オレはようやく思い出した。
今のオレが魔物だろうと人間だろうと、女という女を発情させ、とりこにさせる女殺しモードであることを。

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