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モンスターハーレム 第2章
官能リレー小説 - ファンタジー系

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モンスターハーレム 第2章 245

「いや、そうでもない。生殖器は女性のもので、お前ならオレを孕ませることも可能だろう。ただ・・・・。脳の設定に失敗したらしく、オレはノンセクシャルなんだよ。」
「ノンセクシャル?」
「そうだ。男にも女にも性欲を抱かない。だからここにいても女性体でありながら自己を保っていられるというわけさ。」
ローの説明は最後の方はどこか空しげな口調だった。
「造り方に違いがあると言ったな。それはどういうことだ?」
「オレは元々、あの大戦で暴れ回って異名を持つまでになった竜種だ。だが人間どもの物量の重圧には抗しきれず、オレとともに異名を持つほどに強くなった戦友たちの殆どは戦死。オレも重傷を負って療養してたのだが、魔族のオスは激戦で種の存続を脅かすところまで激減した。そこでオレは志願したんだ。封育樹の試作品による治療と、英雄たちの遺伝子を合成しての強大な男性体への心身の変成。
だが・・・・・・結局オレが受けた実験は失敗だった。」
そこまで語ったローの表情は、強烈な無念を表していた。
「回復こそしたが身体は女性体のまま。心は女のままだったが性格が、男女のボーダーライン上に位置する所まで男っぽくなった。その上、オレは異性愛者でも同性愛者でもない、非性愛者になってしまった。
あのサルスベリも、これにはほとんど匙を投げていたよ。
ラグ、お前の精液には、精液を子宮に注がれた女を従属させる力だけでなく、魔王の子供を産めるように女の心身を強化する力もあるだろう?それに淫魔の遺伝子も持っているだろう?その力をもってすれば、あるいはオレが男に性欲を抱けるようになるんじゃないかと思ったんだ。」
なるほど・・・と思ったが、オレは1つの疑問を感じた。
「・・・・・・・「あるいはオレが男に性欲を抱けるようになるんじゃないかと思った」と言ったな。どうして、男性体になるのを諦めた?」
「心も変成したとはいえ、心身共に女である事には変わりない。それに、しばらくはこのまま様子を見て、オレが仕えるに値する者がいればその者と異性になろうと思った。ラグ、お前はオレの眼鏡にかなったんだ。お前という考えられる限り最強のオスが無事生まれたからには、そいつを愛せるようになりたいと思ったんだ。」
「・・・・・・・・・・・。」
ローは男友達同士が、過去を振り返るような話しぶりで続けた。
「実は実験に失敗したとき、少しだけほっとしたんだ。やっぱり私は女なんだって。人格を転性させたら考え方も変わって、「オレは男だ!」ってなって後悔などしないだろうと思ってたけど、失敗してよかったのかもしれない。」
「なるほどな。ロー、お前とは親友兼愛人として楽しくやっていけそうな気がするよ。」

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