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モンスターハーレム 第2章
官能リレー小説 - ファンタジー系

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モンスターハーレム 第2章 223

しかし実際に戦ったオレの眼から見ると、そのハンデを差し引いても勝てるかどうか怪しいところだ。
一瞬、彼女らを止めるかどうか選択に迷う。
オレはまだ動くことができないことを考えれば、止めないほうがいろいろ助かる。
だが先ほどサークを吹っ飛ばすほどの元気があることを考えれば、オルゾスたちもかなりの危険を冒している。
さあ、どうする!?
 どうする?なんて逡巡してる間なんて、殆ど無いに等しかった。

 俺は身動きが取れず、ローの奴は包帯だらけとは言え、強大な力を俺達に見せつけている。
 狭霧もオルゾスも、能力は確かに高い、しかし、如何せん相手が悪い。
 なんたって、俺が負けた程の奴だ。
 このまま戦いになると…まずい!

なんとか戦闘を回避する手段は無いのか?
必死に考える俺の脳裏に、ほんの少しの光明が見えた…気がした。
「ちょ、ちょっと待てよ?ローの奴は最初になんと言ってた?」
 俺はローが姿を見せた時に言い放った台詞を思い出していた。
ローはケンカが済んだってのに、それでもオレを探していたと言う。
つまりそれはオレにまだケンカ以外にも、用事があるということで。
そこまで考えの至ったオレは、自分がまともにしゃべることすら禁じられている身体だということも忘れて大声を張り上げていた。

「よけいな出だしをするな、おまえたちッ!!
 コイツはオレに用があるってんだ!
 オレの女を自称すんなら、少しは考えて動きやがれッ!!」

その言葉に、オルゾスたちは今にもドンパチ始めそうな空気を忘れてオレに振り返った。
その様子に最悪の事態を回避できたことを確信したが、やはり無理がたたったのだろう。
気の緩みからか、猛烈な苦しみに襲われて激しく咳き込んだ。

「ラグ様っ!?」
「ら、ラグっ!?」
「バカっ、おまえ、あれだけ安静にしてろと言ったのに・・・!」

その様子にオルゾスだけでなく、シュアナのそばで事の成り行きを見守っていたミミまでもがオレを助けに駆けつけた。
その様子にすっかり気をそがれたローが頬をポリポリかきながら、気まずそうにつぶやいた。

「なんだぁ?もしかしてずいぶん間の悪いときにきちまったか?」

・・・何でもおまえ基準に考えてんじゃねえよ。
激しく咳き込む中、オレはそんなことを思わずにはいられなかった。

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