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モンスターハーレム 第2章
官能リレー小説 - ファンタジー系

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モンスターハーレム 第2章 220


――――

「・・・、・・・!」
「・・・グ・・・、・・・しろ、ラグッ!?」
「ッ!?」

気がつくと、オレは木陰でオルゾスたちに看病されていた。
とっさに動こうとするが、その瞬間すさまじい激痛が走る。
あまりの痛さに声も出ない。

「・・・・・・っ!?」
「バカ野郎、無理するなっ!おまえ、魔物の回復力でも追いつかないほどのひどい火傷をしてるんだぞ!?
 狭霧がいなかったらどうなってたことか!?」

オルゾスは罵倒しつつもオレを気遣い、狭霧は俺が動かないようにそっと覆いかぶさり、サークは何やら不安そうな様子でこちらを見ている。
視線だけ落としてまわりを見れば、自分は全身包帯だらけ。
近くでは疲労困憊のシュアナを看病するミミと、真っ黒に焼け焦げた戦場の跡が目に入った。
そうだ・・・ローとの決着はどうなったんだ?
オレは肝心要のことを問いただそうと、痛む身体に鞭打ち、口を開く。
しかしやけどのせいかうまく言葉が出てこない。

「ロー・・・は?どうなっ・・・た?」
「・・・っ、しゃべるなと言われているだろうが、このくたばりそこないっ!
 そんなに死にたきゃ、今ここでとどめをさしてやるぞっ!?」

無理をしようするオレに、オルゾスはそう言って制すと。
彼女はわずかな間をおいて、オレが意識を失っていてからの顛末をぽつぽつと語り始めた。

「・・・おまえはあの後、結界のダメージに耐え切れず、気を失ってしまったんだ。
 今わかるように、おまえもロー様も全身すごい火傷を負っていた。
 正直、おまえが生きているのが不思議なくらいだ」

げ。そんなにひどいダメージだったのか?
ある程度のダメージは覚悟してたし、意識を失う前の状況から気絶したのはわかっていたけど・・・。
戦闘中に暴走して意識が飛んだりしていたから、ちょっと自分の身体の限界に無頓着になっていたようだ。
しかし今気にするべきはそんなことではない。
そんな反省など後からでもいくらでもできる。
それよりローのヤツはどうなったんだ?ケンカの勝敗は?

「おまえが倒れた後、シュアナ殿も魔力の使いすぎで倒れてな。
 今はそちらの手当ても大変という有様だ」

違う。オレが聞きたいのはそんなことじゃない。
決着は?ローは?だがいつまで経ってもオルゾスはローのことに触れようとしない。

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