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モンスターハーレム 第2章
官能リレー小説 - ファンタジー系

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モンスターハーレム 第2章 217


お互い苦笑を浮かべながら軽口をたたく。
しかしあの攻撃に耐えられた以上、オレにはコイツをしとめる手段が少ない。
さてどうしたものか。オレは考えうる限りの方法を考えた。
あらゆる方法を片っ端から思い出していく。
だがローはそんなオレを待っているつもりはないらしい。
先ほどのお礼とばかりに、みなの不意をついて素手で攻撃してきた。

「くっ・・・!?」

完全に油断していたオレは、それをあわててかわす。
しかしローの猛攻は止まらない。
まわりの攻撃を受けないように、巧みに動きながら俺と組み合おうとその手を伸ばす。
捕まったが最後、盾にされるかイヤというほど地面にたたきつけられるかするだろう。
絶対に捕まるわけには行かない。
だが不意を突かれよけるので精一杯のオレには、いい名案を考える余裕がない。
後は捕まるのを待つばかりか?そう思われたその時。

ピリッ!

「!?」

突然足元に痺れを感じ、視線だけを送ってみる。
すると背後には結界を張ったままのシュアナが、忌々しそうな様子でこちらを見ていた。
回避に必死で知らないうちに結界に近づいていたらしい。
元々近くにいたローブを避難させるために、ここに来たわけだしな。

「スキありっ!」

そしてついにローの繰り出した腕が、オレの着ていた服の襟をしっかりと捕まえた。
オレはしまったとばかりに顔色を変え・・・なかった。
むしろナイスタイミングだと言わんばかりの、不敵な笑みを浮かべていたことだろう。
その証拠にローはオレを不思議なものでも見るかのような表情を浮かべていた。
何も教えないのもかわいそうだ、ここで1発オレが笑っている理由を教えてやろう。
―――その身体をもってな!
オレはローが虚をつかれた一瞬の隙をついて、ローの服の襟元をつかむ。
そして渾身の力でローの身体を自分の背後に引きずり倒す。
オレの背後にあるのはシュアナがミミを守るために張った、あの結界。
事ここにいたってローはようやくすべてを理解したようだが、もう遅い。
オレは自分の身体ごとローを結界のほうへ引きずり込んだ。

「しまっ―――!」
「さぁ、どっちがタフかな?」

バチィッ!バチバチバチィッ!!

次の瞬間、全身を貫く激しい痛みがオレとローに襲いかかった。
激しい痛みの中、ローの叫びとミミたちの悲鳴がかすかに耳に届いた。
先ほどオレが不敵な笑みを浮かべた理由。
それはオレがローを倒すのにうってつけの、無駄に強力なこの結界を利用することを思いついたからだった。

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