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モンスターハーレム 第2章
官能リレー小説 - ファンタジー系

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モンスターハーレム 第2章 216

さすがにあの威力を腕だけでは防げないと思ったのか、ローは人間ではなく本来の姿になっていた。
だが防御が間に合わなかったのか、それとも防ぎきれなかったのか。
腕を中心に身体を覆っていた鱗がところどころ吹き飛んでいたり、剥げ落ちたりしている。
そこからは大量の鮮血とともに、生々しい傷口があらわとなっていた。

「いつつ・・・封身解放もしてねーのに、すげえ攻撃してくれんじゃねーか!
 なかなかいい攻撃だったぜ!?」

痛みをこらえながら楽しそうに笑うロー。
しかし一方のオレは冷や汗が止まらない。
何しろあの一撃は、今まで抱いてきた女からこっそり集めておいた魔力を使った、『特別な一撃』だったのだから。
魔力というものは体力と同じで、一度底をついたら回復するまで魔法は使えない。
でも底をついた魔力をすぐに回復する手段はいくつかある。
アイテムを使うとか、他人から魔力をもらうというのが一般的な方法だ。
魔物の場合、ヴァンパイアやサキュバスあたりは生態として魔力を奪う能力を身につけたが。
人間にだって魔力のやり取りをする方法を見つけていたのだ。
その1つが以前サルスベリから教わった房中術である。
ロカを助けたその後、オレは女たちと交尾するかたわら、こっそり魔力を集めていたのである。
自分の魔力が尽きたいざというときのために。
だがこれにも欠点がないわけではない。
許容量をオーバーした魔力は使ったら最後、回復しないのだ。
しかも限界以上の魔力だからか、大量に溜め込んでいても、あふれた水が器からこぼれるように、時間の経過とともにどんどん減っていってしまう。
今回はその残った過剰量の魔力を全部使ってみたわけだが。
それでもまだ戦えるというのだからとんでもない話である。
こっちは相手が死んでも仕方ないくらいの覚悟でぶちかましたってのに。
だがさすがにまったく効いてないというわけでもない。
大ダメージもさることながら、封身解放の限界が来たらしく人外の身体が人間の身体へと戻っていく。
結果だけ見ればすべて最初からやり直しというところだろうか。
お互い奥の手は使えないという制限つきで。
・・・とは言え、元がドラゴンのローのことだ。
人間のままでもあのタフネスさは健在と思っていいだろう。

「・・・ったく、やっかいな・・・」
「そいつはお互い様だろ?」

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