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モンスターハーレム 第2章
官能リレー小説 - ファンタジー系

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モンスターハーレム 第2章 214


「ど、わ、わ、わ、わあっ!?」

狭霧の近くにいたジャイアント・スパイダーのローブが、突然始まった戦闘に驚きの声を上げる。
それを見たオレは思わず舌打ちをしてしまう。

(ちっ!?あのバカ、まだ逃げてなかったのか?)

確か話によると、あのローブとかいう女はこの妖林区でミルフェと同じく服職人をやっていたとか。
実力のほどはわからないが、少なくともそんな女が異名持ちやらカグラの側近やらとの真剣勝負についていけるとは思えない。
オレは戦いの巻き添えを食って死んではたまらないと、急いでローブを回収するべく駆け出した。

「む、おッ!?おいこらっ、おまえっ!
 オレとのケンカを無視してどこ行くつもりだっ!?」
「やかましいっ!野暮用だっ!
 すぐ戻ってくるから、それまでおまえはサークたちと遊んでもらえっ!」

逃げるつもりなのかとオレを追おうとするローを、オルゾスたち3人が行く手を阻む。
その隙にオレはローブを拾い、そのまま結界を張るシュアナの元へと駆け出した。
現時点、1番近い安全地帯はあそこだけだからだ。

「わわわっ!?ちょ、魔王様っ!?何、いきなりドンパチ始めてんですかっ!?
 危ないじゃないですかっ!?」
「やかましいっ!役に立たねえギャラリーは黙ってろ!」

オレはそう悪態をつくと、結界を張るシュアナの元にたどり着いた。
後はコイツを結界の中に放り込めば問題解決。
安心して全力を出せる・・・!
しかし。このときをオレはシュアナという女を甘く見ていた。
仮にも『氷帝』と呼ばれるほどの女が、そんなに優しいわけがなかったのだ。

「おい、禁忌のっ!貴様、何こっちに来てるんだっ!?
 ミミ様を危険にさらすつもりかっ!?」
「うるせえっ!用件が済んだらさっさと離れてやるよ!
 だからコイツをおまえの結界の中に入れやがれ!」
「バカ言うな!そんな小物1人のために結界を一時でも解除するなんてマネができるかっ!
 ミミ様を危険にさらしてしまうだろうが!?」
「「ええっ!?しゅ、シュアナ様っ!?」」

シュアナの非情な言葉に、ミミとローブは驚きの声を上げる。
だがお互い忙しいオレたちはミミの驚きなど無視して話を続ける。

「いいからオレの言うことを聞け!
 タイミングさえ合わせれば一瞬で済むだろっ!?」
「断る!たとえ一瞬でもミミ様を危険にさらせるかっ!」
「ひ、ひどいっ!?お、オレ、あなたたちのためにここまで道案内してきたのに!?」

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