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モンスターハーレム 第2章
官能リレー小説 - ファンタジー系

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モンスターハーレム 第2章 212

「ほぅお?生まれたばっかのはずなのに、ずいぶんといい殺気を出すな。
 こりゃ怒らせたかいがあったかな?」

上等だ!そっちがその気ならこっちも殺ってやる!
怒りにとらわれたオレは、感情のままに立ち上がったそのときだ。

ガキ、ザシュッ!ドシュッ、ガキィンッ!

4種類の異なる音がローの身体から響き渡った。
その場にいたオルゾスたちがローに攻撃を仕掛けたのだ。
ほれ込んでいるオルゾスと狭霧はまだしも、今まで沈黙を保っていたサークまでが攻撃するなんて、正直オレには信じられなかった。
この時点ではまだ知らなかったが、サークはローに一度も勝てない、頭の上がらない相手だったというのに。
その一方では、シュアナが子供を守る親のように暴れるミミを抱きしめ、守っていた。
そこにはつい先ほどまでのふざけた空気はない。
完全に『氷帝』モードに戻っている。
一方、さすがに異名持ちを含む4人の攻撃を防ぎきれずに食らってしまったローはというと。

「・・・くくっ。あっはっはっはっはっ!
 まさか、サークに攻撃されるとは思わなかった!
 いい根性してるじゃないか、サーク!?あははははっ・・・。あ〜痛え!」

首と胸に防ぎきれなかったサークの手斧が2本、食い込んでいるというのに、ローのヤツは大爆笑していた。
別に皮肉を言っているわけでも、怒りを隠しているわけでも何でもない。
純粋におかしくて笑っているのだ。
文字通り身を裂く痛みの中、平然と笑うローの心情がわからないオレは、呆然とそれを見守っていた。

「「「・・・ッ!」」」

その笑いに対し、斬りつけた3人がいっせいに再攻撃を仕掛ける・・・が!

「おっと。さすがにオレが不死身に近いからって、何度も食らうわけにはいかないねえ。
 やっぱ痛いもんは痛いし・・・なっ!」

ローはそう言うと、上半身だけを動かして3人の攻撃を回避、そこにすばやく幾多の戦場を潜り抜けてきた豪腕をたたきつけた。
腕には封身解放のようなものすごい魔力は感じないのに、それだけで3人の屈強な戦士が吹き飛ばされた。
純粋な腕力だけでローはオルゾスたちを吹っ飛ばしたのだ。
だがさすがに無傷とまではいかなかったらしく、振り回した両腕からはぽたぽたと血が流れ出ていた。
いくらモンスターだからって、これからケンカしようというときにずいぶんな余裕ぶりだ。
・・・と思われたその時。オレは信じられないものを見た。
狭霧たちにつけられた刀傷が、ものすごいスピードで回復していくのだ。

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