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モンスターハーレム 第2章
官能リレー小説 - ファンタジー系

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モンスターハーレム 第2章 22


同時刻。大広間ではある異変が起こっていた。
大広間を埋め尽くしていた石の槍がボロボロに崩れだしていたのだ!

「クソッ!やはり予想通りかッ!?」

サークは最悪の展開に舌打ちしながら懸命に石の槍を登る。
やはりテスは逃げたわけではない。
本命の攻撃を行うために、自分たちと距離を取ったのだ。
その本命とはずばりこの石の槍。
この石の槍を崩してサークたちを生き埋めにするつもりだったのだ!
サークは懸命に登っていくが、足場がもろくなっているので思うように進めない。
まるで蟻地獄にはまったアリのようだ。
その頃テスは全ての準備を済ませ、最後の詰めに入ろうとしていた。

「・・・終わりだ、サーク。・・・ПЕСОК!」

その瞬間、光で描かれた図形は一瞬強く輝いた。
それに呼応して石の槍が一斉に崩れだす。
石の槍は砂に化け、砂の雪崩となってサークたち反対派を飲み込んでいく。
これはサークにとっても予想外だった。石が砂になったことで足場がなくなり、砂が彼女を飲み込んでいく。

「おのれエエェェエエェッ!!テスゥゥウッ!?」

そして大広間を埋め尽くしていた石の槍は砂となって全てを埋め尽くした。

――――



崩れ落ちる大広間を見下ろし、ナナリはため息。

「まったく、ラグ様の妹君は無茶が多い……」

間一髪であった。



右腕に絡み付く細い蔦、これが彼女の……いや、彼女達の命を救った。
ナナリは左腕に抱える少女を見つめる。

煌めく銀髪を持つ小柄な少女は、ぐったりと項垂れたままで。

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