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モンスターハーレム 第2章
官能リレー小説 - ファンタジー系

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モンスターハーレム 第2章 187


「服職人?腕のいい?」
「誰のことかな?」
「ローブのことかな?」
「ミルフェちゃんのことじゃない?あのヒトの服、どれもきれいで肌触りもいいよ?」
「でもでもっ。魔王様がお求めになる服だよ?
 装備としての服ならローブしかいないでしょ?」

ローブ。ミルフェ。どうやらその2人のどちらか目的の服職人のようだ。
連中の話から察して、ローブは防具としての服、ミルフェは装飾としての服が得意なようだ。
ソウルイーターの服を作ってもらうのはもちろんだが、防具としての服ってのも興味あるな。
魔物たちの居住区である内区でさえ、戦いが絶えなかったんだ、常在戦場の心構えでいないと何が起こるかわからない。
生まれて間もないオレは生後1ヵ月と経たないうちから、下克上を恐れる群れのボスのような緊張感を持つようになっていた。
あんまりうれしくないことだが、何が起こるかわからないこの状況下でのんびりできないことも事実。
よけいなことを考えるのはやめ、後で防具としての服を作るという職人のところにも行こうと心にとどめておいた。

「誰か。まずはそのミルフェとかいうヤツのところまで案内してくれないか?」

すると今度は名前を指定されたことで、魔物たちの反応が変わった。

「あ、魔王様!それでしたら私案内します!」
「ああっ!?な、何抜け駆けしてんのよっ!?魔王様、案内なら私が!」
「いいえ、私よっ!?」
「ボクに決まってんだろっ!?」

我先にと前に出て案内役になろうとし始めたのだ。
たぶん、その代償としてHなことでも要求するつもりなのだろう。
しかしその争いの醜いこと醜いこと。
順番の奪い合いはいつしかののしりあいとケンカの坩堝と化し、聞くに堪えない言葉や悲鳴が嫌でも耳に入ってくる。
よほど男に飢えていたのだろう。
しかしここまで来ると同情や哀れみを通り越して、相手にしたくなってきた。
オレにだって抱く女を選ぶ権利があるのだ。
オレは順番争いする連中を呆然と眺めるミミに声をかけた。

「ミミ。行くぞ」
「ふえ!?い、いいんですか!?」
「ほっとけ。おまえもいるし、この様子なら道案内には困らないだろ」
「い、いえそーゆーことではないんですケド・・・(汗)」
「うるさい。文句があるなら自分で何とかしやがれ」
「そ、そんな・・・ラグ様ぁ!」

こうしてオレたちはバカな魔物たちを置いて森の奥へと進んでいく。
彼女らが貴重なチャンスを逃してしまったと気づいたのはこれから10分後のことだった。

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