モンスターハーレム 第2章 184
肉棒を快感が貫通し、オレは不覚にもロザリアと名乗る巨乳妖精娘の胎内に射精してしまった。
だが周りでは恐ろしい雰囲気になっていた。事態に耐えかねた狭霧とオルゾスが激怒して、戦闘態勢に入ったのだ。
「ええいっ!!」
近くの魔物娘を投げ飛ばすオルゾス。
「欲情娘ども、そんなに死にたいか?悪を滅する善なる刃もて引き裂くぞ!!」
恥ずかしさと怒りで真っ赤な顔の狭霧が斬奸刀を抜き放っていた。
「わ、わ、待ってくださ〜い!!!皆を殺さないで!!!」
ミミが慌てて、オルゾスと狭霧の前に割り込みを図る。
しかしそれはちょっとだけ遅かった。
怒ったオルゾスと抜刀した狭霧を見た魔物たちはビックリし、大きな濁流となって動き始めたのだ。
「うわッ!?」
「こら、ちょ、待ッ・・・!?」
「うぶぅッ!?」
「キャーーーーッ!?な〜が〜さ〜れ〜る〜・・・!!」
自分より格上の魔物の怒りに、弱い魔物たちは逃げ惑う。
しかしチリも積もれば何とやら。弱い魔物たちは濁流となって、オレたちを飲み込み散り散りに逃げ去っていった。
―――そして10分後。あれだけいた魔物たちはどこにもいない。
きれいさっぱり逃げてしまっていた。
「うくく・・・。み、みんな無事か?」
そんな中、魔物の大群に飲み込まれ、全身足跡だらけになったオルゾスがよろよろと立ち上がる。
さすがの彼女も、さすがにダメージを隠し切れない。
いや、この場合は何とかこの場に留まれたことをほめておくべきか。
なぜならそこから少し離れたところに足跡だらけの狭霧が、これまた同じようにボロボロになっていたのだから。
「あ、ああ・・・大丈夫だ。
まさかアイツらが私たちを踏みつけて行くとは思わなかったがな」
「弱い魔物は個々の力が弱い分、数に頼りがちだからな。
いくら戦闘力がなくても油断はできんよ。
これからはむやみに抜刀するのはやめてくれよ?」
「あ、ああ・・・わかった。・・・ん?ラグとミミはどこだ?」
狭霧が全身の土ぼこりを払いながら立ち上がると、自分の周囲にオレとミミの姿が見えないことに気がついた。
オルゾスも言われてようやく気づいたらしく、2人はあわてて周囲を見回す。
「ラグーッ!!ミミーッ!?」
オルゾスが声を張り上げるが、返事は返ってこない。
当然だ。オレたちはすでにこの場所にいなかったのだから。
何かに気づいた狭霧は、プルプルと震えながらオルゾスにたずねる。
「お、オルゾス殿・・・。まさか・・・アイツら・・・」
「ラグたちを掻っ攫っていきやがったな、あのウサギどもーーーッ!?」
狭霧の質問に、妊婦は激しくも口汚い怒声を上げて、狭霧の想像が間違っていないことを答えるのだった。