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モンスターハーレム 第2章
官能リレー小説 - ファンタジー系

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モンスターハーレム 第2章 19

「・・・殺せ」

オオオォォォ・・・ッ!!

案の定、一言口にしただけでサークは兵士たちにけしかけた。
最終決戦を前に昂ぶった反対派の魔物たちは、裏切り者の血肉を求めて一斉に襲いかかる。
一見無秩序な攻撃のように見えるが、変身せずに襲い掛かってくるあたり、何か企んでいるのかそうでないのか。
とにかく降りかかる火の粉は払わねばならない。
こうしてテスとサーク率いる反対派の、あまりにも無謀な戦いが始まったのであった。
完全武装の兵士たちが剣や槍を片手に、一斉にテスに襲いかかる。
しかしテスはそれを避けようともする素振りも見せない。
そして・・・!

ザシュザシュザシュザシュザシュ・・・ッ!!

テスは兵士たちの波に飲み込まれ、刃物を突き立てられる音を何回も響かせていた。
あまりにもあっけない決着に、サークだけでなく兵士たちも不気味さを感じてテスの死体から距離を取る。

サア・・・

すると案の定、テスの死体が崩れだし、あっという間に砂の山に化けてしまった。
やはり何かの罠だったのか?
兵士たちの間にわずかな動揺が走った瞬間、サークは得物を片手に突然後ろに向かって走り出した!
そこにいるのは両手を振り上げ、攻撃を仕掛けようとするテスの姿が!?

「ふッ!!」
「・・・ッ!!」

ガキィンッ!!

硬いものがぶつかり合う甲高い衝撃音。
見ればそこには攻撃をさせまいと斧の化け物を振り下ろしたサークと、攻撃を中断して両手を硬質化させた両手でそれを防ぐテスの姿が。
しかし純粋な力ではサークのほうが勝っているのか、テスはやや苦しそうな表情を浮かべている。
不利を悟ったテスは両手の力を一瞬弱め、サークがバランスを失った瞬間に、足を払ってその場から逃れる。
足を払われたサークも、追撃を防ぐために得物を足代わりにしてすばやく体勢を直す。
この間わずか1分足らず。
短くもあまりに激しい攻防であった。

「「・・・・・・」」

わずか1分にも満たない激しい攻防を繰り広げた2人の将軍。
その中で彼女たちは改めて目の前の敵の厄介さを実感していた。
実はこの2人、こうして仲間同士で刃を交えるのは初めてであった。
将軍クラスの実力者ともなると、その力量ゆえに練習で全力を出さなくなってくる。
自分の実力には自信はある。
しかしもし全力を出せば、お互いただではすまないことを本能的に悟っているのだ。

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