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モンスターハーレム 第2章
官能リレー小説 - ファンタジー系

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モンスターハーレム 第2章 179

その言葉を聞いてリザはにっこりと笑みを浮かべる。

「そう?よかった、リプトには迷惑かけちゃったからね、心配してたんだ」

リザは「残党狩りの時は特にね」と苦笑いを浮かべた。
そんなリザの笑顔を見て、リプトは改めて確信する。
以前と比べてリザはかなり御優しくなられてたと思える。
やはり「親」としての傾向だろうか?

「リプト、ちょっと待って」
リザの脇から小さな声。…すっかり忘れていた。
「はいキノ様。何でしょうか?」

「……誰か、来る。パパじゃない」

「!?」

少女キノ。
元々生まれが特殊なせいか分からないが少々勘が鋭い。

巨大地下迷宮、愚者の迷宮。
ラグによって反対派が「吸収」されたことによりほぼ統一されたことにより危険は少なくなったが、それでも未だに未知の区間はある。そこに魔物がいてもおかしくはない。
リプトは両手に魔力を込める。現時点で戦力といえるのは自分のみ。
「リザ様、下がってください」

キノはリザの手を握りしめ、通路の先を睨み付ける。
リプトは魔力の矛先を通路の闇に向かって……
「…って、あれ?さ、サーク将軍?」
「ん?…ああ、リザか?」

通路から現れたのは、簡易な鎧を着込んだサークだった。
…そういえば、キノは「誰か来る」とは言ったが、敵とは言ってない。

「サーク将軍?どうかしたのですか?」
「ああ、リザ。ラグを見ていないか?キュリエルに構っていたらいつの間に逃げていてな」

恐らくリザの部屋での騒動だろう。どんな乱闘があったかは御して知るべし。

「ええと、すみません。わからないんです」
先程まで一緒にいたのだが、それは敢えて言わないでおくリザ。
その答えにサークは「そうか」と言った。

「も、申し訳ありません!!まさかサーク将軍だったとは知らずに…」
不意にリプトがサークに頭を下げる。無理も無い。凶将と言われたサークに対して攻撃魔法を加えようとしたのだから。

「別に構わん。あの程度で私は倒れんからな」
「いえ、このリプト。サーク将軍に刃を向けたとなればラグ様に……」
「別に構わないと言って……ん?リプトだと?」

リプトの名前を聞いて眉を潜めるサーク。やがて、ぽんと手を打つ。
「ああそうか。お前が『ストッパー』か」
「本当に申し訳…………はい?ストッパー?」
きょとんとするリプトにリザが汗だくになる。
「さ、サーク将軍?!その話は…」
「ニオルドを捕まえたとき、ずいぶんリザが暴れたそうじゃないか。そのリザのストッパーらしいな、お前は」

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