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モンスターハーレム 第2章
官能リレー小説 - ファンタジー系

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モンスターハーレム 第2章 178

サルスベリ研究所から少し離れた隠し部屋。

「あ〜もう落ち着いて!!お腹が痛い?!大丈夫気のせいよ!!」


やや大きめなホールで幾人かの兵士が、これまたかなりの数の横になった魔物の間を駆けずり回っていた。


実は横になっているほぼ全ての魔物、懐妊の兆候が出ているのだ。その数、実に30人。

それも全て元反対派の一派である。数日前にラグが調教した者の一部が懐妊したらしいのだ。

この事実、ラグは知らないどころかラグの周辺も一部しか知られていない。言えばどうなるか、容易に想像できるからだ。

この判断をした人物は、リザの部下である魔法兵…もといリプトであった。

「はぁ…。いくら趣味で調べていたからって、無茶よねぇ……」

元は美しく輝いていたはずの真紅のポニーテールは、今は赤黒く染まり表面はボロボロである。

やや疲れきった表情のリプト。何故彼女が妊婦の世話をしているかと言えば、趣味で人間の生態を調べていたのが原因であった。
『呪い』により人の形を保つなら、恐らく出産も人の姿。
ならば少しは知っている者のほうが良いだろうと。
…ほとんど貧乏クジである。流石は不幸の代名詞、リザの部下と言うことか。

…とはいえ。
調べていた範囲は趣味の一言。中身はほとんど知らないのが現状である。最早、文献とにらめっこしながらの手探り作業であった。


「あの、リプト様」
「??どうかしましたか?」
不意に部下が駆け寄る。報告によると、どうやらリザが来たらしく呼んでいるらしい。
直接来ないのはラグの娘(?)のキノがいるからだとか。
流石に子供にこのこの惨状を見せるわけにはいかない。


部下に作業を続けるように支持すると、ホールの入り口に向かう。
ホールの入り口に、からくりの施錠をしてからまたも少し歩くと、少し離れた待機部屋にキノと手を繋いだリザがいた。
…どうやら知らない間にすっかり仲良しになっていたらしい。
「リザ様、如何されました?」
「あ、リプト。あのね、最近ドタバタしてたから。大丈夫かなーって」
「リザ様…。そうですね…大丈夫とは言い難いですが、なんとかなっていますよ」

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