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モンスターハーレム 第2章
官能リレー小説 - ファンタジー系

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モンスターハーレム 第2章 177


「ここにある木はドライアドさんやトレントさんのご家族なんです。
 私たちはみなさんの身体の中に住まわせてもらっているんですよー」
「天井の光は何だ?光苔にしてはずいぶん光が強いが・・・」
「あ、それはウィルオーウィスプさんや鬼火さんたちです。
 エネルギー生命体さんの光は地上にあるという、太陽の光と同じ効果があるらしいんです。
 ウィルオーウィスプたちに私たちからもらった生命力を使ってあんなふうに輝いているんです」

もちろん24時間光り続けるのは無理なんで、交代制でやってもらっているんですけどね。
ミミはちょっとだけ恥ずかしそうにしながら種明かしをした。
初めて魔物の生活水準の高さに触れたオレと狭霧は、ただ目の前の光景に圧倒されてしまっていた。
呆然とするオレと狭霧にオルゾスはすっかりご満悦の様子で声をかけた。

「魔物の文明水準の高さに驚いてもらって恐縮だが。
 我々も遊びに来ているわけではないのでな、そろそろ本題に入ってもかまわないか?」
「『本題』?・・・あっ!?」

オルゾスに言われて、オレは思わずマヌケな声を上げた。
狭霧も声こそあげながったが、たぶん同じ気持ちだろう。
鳩が豆鉄砲を食らったような表情を見ればわかる。
そう、オレたちはここで自分たちの装備とソウルイーターの服のためにここへ来たんだ。

「・・・ラグ様、もしかして何しにきたか忘れてたんですか?」
「い、いやっ!?そ、そんなことはっ!」

い、いかん。ミミにまで指摘されたせいで声が上ずってる。
オレは狭霧たちにフォローを求めるも、狭霧は私に振るなとばかりに目をそらすし、オルゾスにいたっては笑いをこらえるのに必死で窒息寸前だ。
何ともありがたみのある連中だよ、くそぅ。

「じゃ、じゃあ早く職人とやらを探しに行こう!
 ソウルイーターのヤツも首を長くして待ってるだろうからな!?」

オレは薄情な仲間たちを尻目に強引に話を切り上げると、地下世界の森の中へと歩を進めた。
さて、ここにいる服職人はどんなモンスターで、どれだけの腕を持っているのだろうか?
オレのせいで服をダメにしたらしい手前、できるだけ早くソウルイーターに持って行ってやりたいのだが。
そう言えば、オルゾスは『装備を整えたい』とか言ってたな。
武器職人もここにいるのだろうか?
考えてみれば戦いばかりで、ここに住んでいる魔物の日常を何も知らないことにオレは苦笑しながら、森の奥へと進んでいくのだった。

――――

その頃。

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