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モンスターハーレム 第2章
官能リレー小説 - ファンタジー系

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モンスターハーレム 第2章 162

すると彼女はオレのそばに来ると、その場に座り込んだ。
ただ近づいただけなのに、さらに圧迫感が強くなったような気がする。
別にこのくらいで逃げ出す気はないが、いつ終わるかわからないこの状況で沈黙を続けるってのはたまらない。
オレは少しでも場の空気を和らげるため、ソウルイーターに話しかけた。

「よお、ソウルイーター。何か話をしようぜ?
 この重苦しい雰囲気の中、いつまでもだんまり決め込むのも味気ねえしよ」
「いいですよ?長くなるような話はできませんが、それでもいいのなら」

・・・このアマ。オレがギブアップするまで意地でもカグラの話しねえつもりだな?
ちょっとムカついたが、テストに合格すれば話は済むことだ。
怒りを飲み込んで、暇つぶしをすることにした。

「そうだな・・・。じゃ、まずはアンタのことでも聞かせてもらおうかな。
 アンタ、自分じゃエナジードレインをコントロールできないとか言ってたけど。
 それじゃあここの連中はどうやって生活しているんだ?」
「誰も暮らしていないわ。ここにいるのは私だけ。
 気づかなかった?ここって人の入ってきた痕跡がなかったこと」

そう言われてオレは思い出した。
この最下層に来たとき、第一印象で、やけに生活感のないさびしいところだと思ったことを。

「建前上、人間の撃退するためってことになっているけど、実際はただの危険人物の隔離ね」
「へ?それじゃメシとかはどうしてんだよ?」
「その辺のキノコや光苔から。
 エナジードレインは完全に止められないけど、吸い取る量や対象を選択することはできるから。
 あ、たまに迷い込んでくる魔物からも少々いただいているわね」
「なかなかハードな生活送ってんなー・・・ん?」

そこでオレはあることに気がついた。
確かカグラのヤツ、リザとキノが最下層で迷子になってたとか言ってなかったか?
まあ、コイツの言い方を見れば、エネルギー吸い取っても問題ないくらいに済ませているんだろーが。
キノは子供だし、リザにいたっては妊婦だ。
吸い取られて大丈夫なのか、確認したい。
何より、人様のものに勝手に手を出されたのは気に食わんしな。

「あー、ちょっと確認したいんだが」
「どうしたの?急に改まって」
「最近ここに子供と妊婦が来なかったか?」
「子供と妊婦?ええ、来たわよ。それがどうかした?」

やっぱり。今度から仲間の管理はもうちょっとしっかりしないとな。

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