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モンスターハーレム 第2章
官能リレー小説 - ファンタジー系

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モンスターハーレム 第2章 154


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「ご、ご主人様。どうするんですか?最下層へ行かれるのですか?」

会談が終わり、リザを適当な部屋へ案内しようとする道すがら、彼女は不安そうに尋ねてきた。
キノも何も言わないが、不安そうな目でオレを見ている。
たった一瞬のことだったが、先ほどのカグラの変化がよほど怖かったようだ。

「何だ?おまえ、元はカグラに仕えていたくせに、アイツが怖いのか?」
「仕えていたからこそ怖いんですっ!
 それにっ・・・あんな怖いカグラ様、私初めてで・・・っ!」

必死の形相からだんだん消え入るようになっていくリザ。
なるほど、魔王代行をやっているのは伊達ではないということか。
アイツに初めて会ったとき、あまりの横暴ぶりに犯してやろうかと思ったが、ある意味正しい反応だったのかもしれないな。
あんな得体の知れない女、オレのメス奴隷にでもしなきゃ怖くって仕方ないもんな。
・・・となるとやはり仲間にするかどうかは別に、アイツのことをよく知っておいたほうがいい。
敵を知れば百戦危うからず、だ。
オレはそこまで考えて、リザの最初の質問に答える。

「アイツの言うとおり動くかは、ここの連中がカグラのことをどれだけ知ってるかによるな。
 あんな敵か味方かわからないような女、放置できるほど人間できてねえんでな。
 ・・・あ、オレ魔物だったっけ」
「茶化さないでください!カグラ様はとても恐ろしい方なんですよ?」
「じゃあオレとキノに教えてくれないか?
 あの女がどれだけ怖いのか、できるだけ詳しく」

それからオレはリザからカグラについて、いろいろと教えてもらった。
それのよると、彼女は元々魔王に見初められてここに来るまでは名前も知られていない存在だったらしい。
その当時は先代魔王の数多くいた愛妾の1人に過ぎなかったわけだ。
彼女がその実力を見せたのは人間と魔物との大戦の最中。
彼女は魔王とともに一兵士として戦場を駆けるようになってから、その実力を余すところなく発揮していった。
途方もない魔力と状況の変化を見逃さないその戦略眼で、いつしかカグラは『第一王妃』『魔王の妻』と呼ばれるようになった。
普通魔王は一夫多妻制で、分け隔てなく妻を愛するものらしいのだが、彼女はそう呼ばれるだけの実力を備えていたわけだ。
彼女は魔王の右腕として妻として、その実力を如何なく発揮した。
屍の山、血の河を夫の魔王のためにいくつも築いた。
しかしその甲斐もなく、魔物は人間に敗れた。
そして魔王倒れたその後、その座を継ぐと思われていたカグラはそれを辞退して魔王代行として君臨した。

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