PiPi's World 投稿小説

モンスターハーレム 第2章
官能リレー小説 - ファンタジー系

の最初へ
 144
 146
の最後へ

モンスターハーレム 第2章 146

もしかしたら絶対に裏切らない兵士を作るために、試験的にやっていたのかもしれない。
まったくどっちが魔物らしくないことやってんだかわかりゃしない。
今のこいつらの根底にあるのはサークたちの教えた『魔物のあるべき姿』とか言うくだらない教えだ。
それは本能にまで深く食い込み、本来あるべき姿を大きくゆがませている。
その結果、彼女らはオレを悪鬼のように扱い、怯え。
そのくせそこから逃げられないという悪循環に陥っているのだ。
憂さ晴らしの影響で恐怖感が先に植えつけられてしまったのも一因なんだろうな、やっぱり。
思い出してみれば、レナス・シェーシャ・アガサの3人も異常にオレに怯えていたっけな。
あの後急にスケベになったから、やっと本能に忠実になったかと思ったが。
ただ恐怖と快感で壊れてしまっただけだったのかもしれない。
いや待て。もしかしたら今の反対派の連中も・・・?
・・・うわ。よく考えたらとんでもないことしてるよ、オレ。
オレは知らなかったこととは言え、やってしまったことの大きさに罪悪感を覚えずにはいられなかった。
さてそうなってくるとちょっと話は厄介なことになってくる。
コイツら3人はまだ運よく正気を保っているようだが、オレから離れられない以上、いずれは壊れて色情狂になるだろう。
スケベになること自体はいいのだが、さすがに人格崩壊してまでなってほしくはない。
となると治療しなければならない。
・・・が。ここでいくつか問題が出てくる。
現在治療を頼めそうなサルスベリは現在妊娠中で大掛かりなことはできない。
かと言って彼女以外に治療できそうな人材がまだ残っているかどうか。
だからと言ってオレがコイツらに近づけば、余計面倒なことになりそうだし・・・。
思考の悪循環にはまったオレは、うんうんうなりながら解決策を探る。
しばし考え抜くもいいアイデアが思いつかない。
せめてコイツらがこのままでいられるようなアイデアはないかなぁ・・・?
オレは震える3人を尻目にひたすら考え続けるのであった。

――――

その頃。妊婦のリザを安全なところに移そうと、迷宮を歩いていたキノはと言うと。

「・・・迷った」
「ふえ〜ん、ここ、どこなんですかぁ〜!?」

迷子になっていた。彼女たちがいるのは愚者の迷宮の最下層付近。
人間たちを撃退する戦場エリア『外区』と魔物たちの居住エリア『内区』の境目。
隠し扉などの近道を使わない正規ルートだと、ちょうど半分くらいのあたりである。
またトップ3のような発情した連中のケンカに巻き込まれない場所を求めて下へ下へと降りた結果がこれだった。
そもそも不幸体質のリザとお子様のキノを一緒に生かせるのが間違いだったのだが、テトたちへの仕返しを考えていたオレにそんなことまで考える余裕はなかった。

SNSでこの小説を紹介

ファンタジー系の他のリレー小説

こちらから小説を探す