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モンスターハーレム 第2章
官能リレー小説 - ファンタジー系

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モンスターハーレム 第2章 139


オレの声に『ビクッ!』と反応するも、返事はない。
どうやら今度は無視を決め込むつもりらしい。
あれだけいろんなもの投げつけておいてひどい話である。

「おい、いつまで震えてんだ!?」

痛い思いをした恨みも手伝って、オレは無理やりこちらを振り向かせようとテトの肩をつかんだその時だった。

「ひゃうぅッ!?」
「・・・へ?」

オレはテトの反応に虚をつかれた。悲鳴に驚いたのではない。
いや、正確には自分が予想していたものと違った反応に驚いていたのだ。
テトがあげた先ほどの悲鳴。それはオレを恐れるだけのものではなかった。

「お・・・まえ・・・?」

オレはかすれた声でそれだけ言えた。どうやら演技ではないようだ。
この女。さっきまであれだけ怯えていたのに。
今、オレに触られただけでイっちまいやがった?
一致しない行動と反応にオレが首をかしげていると。
仲間をかばうように背を向けていたテトが震えながらこちらを見た。

「ば、バカやろぉ・・・っ。わ、私たちに障る、なぁ・・・っ」

しかしそこにはオレを追い払うために必要な気迫は微塵も感じられない。
顔は紅潮し、目には涙をため、ふるふると震えている。
それはどう見ても発情した女の顔だった。

(・・・?何だ?この一致しない行動と反応は?ツンデレってヤツか?)

しかしオレはすぐにその考えを否定する。
ツンデレってのは愛情表現の不器用な女がするものだ。
だがコイツらは怯えている。怯えるツンデレなんてあるわけがない。
じゃあ、何だ?オレはない脳みそをフル回転させて考える。
コイツらはオレの憂さ晴らしの調教で、オレに逆らうことができない。
だけどコイツらはオレを見たら攻撃してきた。
で、攻撃が無駄だと悟ると今度は小動物みたいに身を寄せ合って震えだし・・・。
触ったら急に発情した。

(むむむ・・・ん?待てよ?)

そのとき、オレの脳裏にある記憶がよみがえる。
それはサルスベリたちが妊娠する前に教わった記憶。

「キノ。ちょっと来い」
「何、パパ」

父親(仮)に呼ばれ、素直にやってきたキノ。
オレは無造作にテトの肩をつかむと、リーリとトルナから引っぺがす。

「キノ。ちょっとコイツらに触ってくれ」
「・・・?はい」

キノは質問の意図がわからず、首を傾げたが、とりあえず言われたとおりにペタペタと触ってみる。
触られるたび、2人はビクッと反応するが、テトのような反応はない。

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