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モンスターハーレム 第2章
官能リレー小説 - ファンタジー系

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モンスターハーレム 第2章 125

魔力の食いすぎで寿命が早くなったのだろうか?
魔物の知識はあっても木の知識のないオレには、まったくわからないことだった。
だからオレはさっさと頭の思考を切り替え、部屋を出て行こうとしたその時だ。
ふっと頭の中にあの4つの木の実のことが頭に浮かんだ。

「あー・・・しまった。ミミたちに夢中で木の実のことすっかり忘れてた」

サルスベリなら泣いて喜びそうなレアアイテム。
いくら枯れ木となった封育樹が軽いとは言え、やわらかそうな木の実だ、たぶん無事にはすまないだろう。

「・・・仕方ない。せめてつぶれた木の実だけでも持っていって勘弁してもらうとするか」

サルスベリがすでにオレの奴隷として屈していたことなどきれいさっぱり忘れていたオレは、

(結局あの木の実、何だったんだろーなー)
(あーサルスベリのヤツ、ぐちぐちと文句言うだろーなー)

とか思いながら、枯れ木の破片を撒き散らしながら木の実の探索を始めた。
(さーてと・・・4つそれぞれの場所は確か・・・・・・)
見当をつけた所を掘ってゆく。封育樹のかけらは小さく、なんだか砂を掘っているようだった。
「確かここら辺・・・・・あった。」
まず1つを掘りだした。幸い壊れたりしていないようだ。
オレは慎重に木の実を運び出して仲間たちの近くに置いた。
1つ運んで次は・・・・・・・。
 
とまあ、こんな要領で4つとも無事に堀り出すことができた。
ふう、焦ったぜ。木の実が潰れてるんじゃないかと思ったが、見た限りでは4つとも潰れてなどいない。
封育樹のかけらが小さかったから、割れるようなダメージがなかったのだろう。
女たちの近くに4つ並べて木の実を置いた。
しかしこの実は・・・何なんだ?
魔物の知識はあっても植物の知識のない彼には、果実なのか種子なのかさえ、見分けられなかった。
しかもあの封育樹の実である。下手に触って何が起きるか予想もできない。
それにしても見れば見るほど不思議な木の実である。
枯れた封育樹の大きさから考えても大きすぎるし、食欲を減退させるのような血の色。
そしてそこから斜めに入った大きな傷。
特にそこから伸びている子供の手や黒い人影なんて不気味極まりない。
実を食わせて種を運ばせたいと思った木に美的センスがなかったとしか考えられないような代物だ。

「・・・ん?」

そこまで考えて、オレはふとおかしなことに気がついた。
今オレ、ものすごく大事なこと見逃してなかったか?

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