モンスターハーレム 第2章 11
ケラケラと冗談めかして笑って言うキュリエル。
自分のことだというのに、笑い話のように語る。
そのときの快感を思い出したのか、目は今まで以上に情欲で蕩け、頬を赤く染めた。
何だ?何でこの女はこうも平然と笑っていられる?
「まぁ、そのおかげでこんな名器を手に入れられたんだけどね〜?
そのせいで人間の男を何人も腹上死させちゃうくらいにようになっちゃって。
人間殺し過ぎて危ないからって捨てられたのよ、ここに」
な・・・何だよソレ?まるでここをゴミ捨て場か何かのように・・・!
「まぁ、おかげでこうやって好き勝手できるようになったんだけどねぇ〜。
ここって女の子ばっかりだからいくらHしても物足りないのよね。
ここに入ってきた人間の男を捕まえて食べてみたけど向こうにいたときとは比べ物にならない粗チ○ばっかで簡単に腹上死しちゃうし・・・。
正直、身体持て余してて困ってたのよ。
あなたがテスちゃんを倒したって聞いたときは、うれしかったわ〜♪
退屈ばっかのこの世界に、ようやく私を楽しませてくれるヒトが現れてくれたって!」
子供のように喜んでオレに抱きつくキュリエル。
しかしこれほどの美人に抱きつかれているというのに、その心は不気味なくらい冷え切っていた。
それは目の前のこの女が、壊れていることに気づいてしまったから。
たぶん彼女は自分が壊れてしまっていることに気づいていない。
教えたところで理解することもできないであろうレベルで。
女として極上の身体を持ちながら生き物として不完全な心を持つサキュバス。
オレは彼女がなぜ将軍の地位にいて反対派に所属しているのか、わかったような気がした。
呆然とするオレを見て、キュリエルがスキありとばかりに身体を起こして体位を入れ替える。
騎乗位というヤツだ。
「ぷわっ!?な、何すんだっ!?」
「さて、と。無粋な話でちょっと萎えちゃったみたいだし、そろそろ私も本気で楽しませてもらっちゃおうかなっ?」
その言葉に、オレは血の気が引いた。
し、しまった!話に夢中になって、今がキュリエルを倒すチャンスだってことを忘れていた!
とんでもない肉体を持つ魔性の女キュリエルは、楽典のチャンスを失った愚かな獲物を舌なめずりしながら見下ろす。
その様子は捕えた獲物をオモチャにしようとする肉食獣のようだ。
「むっふっふぅ〜♪楽しみだな〜♪
ここんとこ、ろくな男がいなかったからマジで手加減きかないカモ。
ヤリ過ぎて死体が残らないかもしれないけど、ちゃんとお墓は作ってあげるから安心してねっ?」
ちょっ、ちょっと待て!死体も残らないって、どれだけ搾り取るつもりだよ!?
オレが文句を言う前に、キュリエルはゆっくりと腰を使い始めた。
腰が下ろされる瞬間が死刑囚の首を刎ねるギロチンの刃のように見えたのは、オレの気のせいだったのだろーか。