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デメリアの門
官能リレー小説 - ファンタジー系

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デメリアの門 15


すでにすべてをご承知しているブルックリンは2人が何に驚いているのか、本気でわからないらしい。
だが彼の口から出た言葉は、これまでの常識・・・いいやこれまで人間が築いてきたものをひっくり返しかねない、爆弾発言だったのである。
邪神を恐れ、忌避してきたのにはそれなりの理由があったのだろう。
それは理解できる。しかし悲しいかな、理解はできても納得しなければ前に進めないのが人間という生き物だ。
もしこの事実を全人類が信じざるを得ない状況になったとしたら・・・おそらく未曾有の大パニックが世界規模で起こる。
ただ1人前になるために見聞を広めようとした初日に、世界を揺るがす真実を聞かされるなんてありえない。
おそらく有史以来、いかなる英雄や勇者と言えど、ここまでとんでもない事態に巻き込まれたことはないのではないか?
2人が戦々恐々とする中、空気を読めないブルックリンの話はどんどん進む。
「でだ・・・な?ここからが本題なんだが・・・。
 コイツら邪神って連中は人間が好きすぎて、よく問題を起こすんだよ。
 自分を信仰してくれる人間が殺されたからその犯人を国ごと、大陸ごと沈めたり・・・。
 オレたち人間に喜んでほしくてとんでもねーアイテムや知識を惜しげもなくバラまいたり・・・。
 それで今回もまた面倒なことをやらかしてくれやがったってわけなのよ・・・ハア」
「む・・・やらかしたとは失礼ね?確かに私は人間にだまされたわよ。うれしくってついいろいろやっちゃったわよ。
 でも騙されたとわかったからこそ、悪いと思えばこそ!
 ちゃあんと後始末つけようと、こうしてがんばってるじゃないの!?」

嘆息するブルックリンにカチンと来たベルレスは、ここぞとばかりに反論する。
だがブルックリンはそれを聞いて、さらに怒りをあらわにした。

「だったらいっそすべてをなかったことにしてみせろや!?
 だいたい、俺がここに来て説明しなかったら、今もおまえはとんでもない人間兵器を増産し続けてただろーがっ!?」
「に、人間兵器?」
「な、何ですかそれはっ!?ベルレス様、あなたはいったい何をやったと言うのですかっ!?」

聞き捨てならない単語に、怒るブルックリンに便乗して問いただすアクサリとガルド。
彼らが色めき立ったのは正しい。
なぜならそれがこれから世界各地で巻き起こる無数のトラブルの原因であり、彼ら3人の旅に大きくかかわる出来事なのだから。
早速だが、森の中ではオークが小娘を囲っていた。

 緑色のゴリラと言うのに相応しい屈強な野生のオークが数人。ニヤニヤしながら小娘を見下ろしている。「へへっ、今日はついてるぜ! こんな上玉が手に入るなんてな!」
「俺たちってついとるよな〜?」
「ああ、きっと日頃の行いがいいからだぜぇ!」
「ひゃははっ! ちがいねぇっ!」
そんなオークたちの声を聞きながら、小娘は恐怖でガタガタと震えている。
無理もないだろう。あんな逞しい野生のオークに囲まれれば普通は怖い。むしろ泣かないだけでもよく耐えている方だろう。
もうすでに抵抗したのだろう。服は破れ、褐色の肌と豊満な乳房が露出していた。
オーク達は「さ〜て、さっそくお楽しみタイムだぁ!」「へへっ! たっぷり可愛がってやるぜぇ!」と言いながら、股間の腰巻きを捨て、そそり立つ太い竿を見せつけた。
これがブルックリン達3人が巻き込まれることになる厄介なトラブルに繋がってくるのだ。
「おらっ! さっさと俺たちに奉仕しろよ!」
と、オークの一人が小娘の髪を掴み、無理やり自分の股間に近づけようとした瞬間──。
ゴォッ! オーク達の頭上に巨大な水の玉が降り注いだ。
それは炸裂し、瞬く間に渦を発生させてオーク達の体を包み込む。
しかもそれだけではない。なんと水が生きているかのようにうねり、オーク達を飲み込みながら大きな雫型のドームを作り上げたのだ。

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