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空〜KU〜
官能リレー小説 - ファンタジー系

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空〜KU〜 4

一目で砂漠の民のそれとわかる、炎の様な髪と赤銅色の肌。なにより目を引いたのが細身の体を包むその衣装。水着とまではいかないが、とりあえず小振りな胸と引き締まった下半身を隠す程度の薄布。魔術師の様なローブが無ければ娼婦か只の露出狂だ。
「こ〜見えても精霊…」
「うるさい帰れ。」
…ファンタジーのお約束を無視して、あからさまに邪険な態度(無理もないが)を取る香月。再び影汰の皿から骨付肉をいただく…まぐまぐ…。
少女は怒りに肩を震わせ…渾身の左フックで香月のこめかみを打ち抜いた。
「んぐぁ?」
それでも咥えた肉を離さないあたり香月らしい。
「もう知らないっ!」
名乗りもせず(香月が聞く耳持たなかった)店から駆け出す少女。
「…お前ゲームの選択肢とか全部『いいえ』にする奴だろ…?」
親爺の突っ込みを、あえて聞き流す香月。
「僕…追いかけます…!」
少女の後を追う影汰。
「…あいつは全部『はい』だな…」
香月に向かって嫌らしい笑みを浮かべる親爺。
「わーったよ!行きゃいいんだろっ?」
…時既に遅しというべきか…出鱈目に走った少女はだいぶ店から離れた所まで来てしまっていた。よりによって人気のない裏通り…突然スタンガンの様な物で自由を奪われ、拉致されてしまっていた。
「この蔵人一家をコケにしようなんて十年早いぜ!」
例のチンピラ達だった。
「しかし蔵人兄ィも好きだよなぁ?知ってるか?コイツの特異体質?」
「ああ、どんだけ犯りまくっても二〜三日で処女膜と締まりが再生しちまうってな。」
「売春宿逃げ出して冒険者になったらしいけど…まぁ関係ねぇや!」
「いやぁぁぁ!やめてよ!」
ジタバタして抵抗するが縄で手足を封じられるため何もできず服を脱がされる。
「嫌!ん、やめてよ・・・あ、くぅ・・・」
無理矢理体を触られる感覚で嫌悪感が増していく。
「もう挿れちまうか!」
「蔵人兄、終わったら俺たちも犯らしてくれよ。」
無理矢理少女に挿れようとしたその時である。
「ぐぇ!」
「強姦なんてやめましょうよ・・・」
影汰が挿れようとした男の首を掴み後ろに投げ飛ばす。
「『ちょっとHな冒険記』にレ〇プシーンはヤリ過ぎかもなぁ…ほいっと!」
おっつけ現れた香月、少女を押さえ付ける子分三人に一瞬で間合を詰め、電光石火の抜刀術…峰打ちで叩きのめす。
「小手調べに…人の皮ぁ被った鬼退治と行こうかねぇ?」
影汰に放り投げられた蔵人が、へっぴり腰で起き上がる。しかしその不敵な笑みは『人』のそれとは思えぬ狂気に満ちていた。
「…田舎侍にしちゃ洒落た表現だなぁ…?」
蔵人の文字通り『人の皮』がめりめりと音を立てる…。
「やべぇ…蔵人兄ィ本気だぁ?」

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