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聖剣物語
官能リレー小説 - ファンタジー系

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聖剣物語 2

そんな天才として知られていたバン・バッカーズだったが、1つ問題があった。それは………



「あううっ!んはぁ……ああ……!」
パラム国の一角にそびえ立つバッカーズ家の邸宅。その一室から女性の甘い声が聞こえてくる。
「ヒゥッ……ああッ……」
ベッドの上で若い女が四つん這いになり、後ろから若い男にバックでつかれていた。
「アッ、アアーッ、ダメッ、たまんない。イクッ、イクーッ!!」
絶叫を響かせながら、女が快楽の絶頂を迎える。その直後、彼女の中に白濁液が放出された。
「んはぁ……ぁぁ……」
女がベッドに倒れ込む。だが、その数秒後、突然何かを思い出したかのようにガバッと起き上がると、
「そ、それではバン様。し、失礼します」
と、言って、床に脱ぎ捨てられた服や下着を抱えると、全裸のままいそいそと部屋を出ていった。
「ふぅー………」
バンと呼ばれた青年はベッドに仰向けに倒れ込む。彼は天井の一点を見つめながら、
(アリスもいいけど、この前入った新入りのレナって子もいいんだよな………。今度誘ってみるかな?)
などと、今抱いた女とは別の女の事を考えていた。
道場の名誉をかけた剣術大会の事など全く気にもとめずにだ。


バン・バッカーズにとっては、剣術よりも、女を抱く事の方が重要であった。
14の時に女を味わって以来、抱いた女性の数は100人は軽く越えている。中には50代の未亡人や僅か12歳の少女までいたというのだから女好きにも程がある。
この日も、侍女として雇っていたアリスを、明朝から犯していたのであった。



その夜。
道場の中を怒声が響き渡る。
声をあげているのは、バンの父でバッカーズ流剣術の師範を勤めるクラーズだ。
年は50を過ぎていたが、引き締まった肉体はまだまだ現役であることを証明していた。
「この、大馬鹿者!!!!」
怒りの矛先は、長男のバンであった。バンの隣には彼の弟であるヘーデンもいる。ヘーデンはバンの二歳年下で、兄程ではないが剣術に優れており、剣術大会でも副将として出場し勝利をおさめていた。
「父さん、落ち着いてよ。近所に恥ずかしいじゃないか」
と、ヘーデンが父の怒りを和らげようとするが、
「ふざけるな、ヘーデン!!恥ならとっくに昼間にかいておるわい。これ以上ないくらいにな!!」
しかしクラーズの怒りはおさまらない。
もちろん、父が激怒する理由が分からなくもない。
この剣術大会はスワロウ流剣術との長いにらみ合いの歴史に終止符を打つ物だった。それゆえ、それが試合放棄で終わったことが悔しくてたまらないのである。
おまけに、バンは家で侍女とセックスをしていたというのだから、ふざけてるとしかいいようがない。
今までにも何回かこういう事があり、その度にクラーズが激怒しヘーデンが取りなしていたが、今度ばかりは無理だ、とヘーデンは思っていた。何しろバンは反省の色を全く見せていないのだ。

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