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錬金術師カノンと五聖麗
官能リレー小説 - ファンタジー系

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錬金術師カノンと五聖麗 10

『追試内容

・カオスゼクス山にて真実の花の根の採集

・期限は三ヶ月以内

・真実の花の根の採集を出来なかった時と期限の三ヶ月を越えた場合試験不合格とし、留年又は学年降格とする

・試験者が事故などで死んでしまっても、当学院では一切責任を取らない』

と、細かな通知がカノンへと渡った。

その理不尽な内容に流石のカノンも顔を引き攣っていた。

それでも、すぐに平静に戻った(というよりは諦めの境地)。

因みにだが、他の落第者でもカノン程の扱いはいない。それほどカノンは学院の嫌われ者なのである。


「それじゃ、準備も終えたしそろそろ出るか」

カノンは院生寮(学生寮と同意)を出ると日が出始めたばかりの薄日が当たりを照らす。

カオスゼクスへ向けて行こうとした時、院生寮の前で人影が目に入った。

カノンが人影のある方向へ向くと、そこに居たのはつい最近Hしたシィナが其処にいた。

「ん、君か?どうしたそんな所で?」




「これ…」


シャナが取り出したのは水晶でできた首飾りだった。


「お守り。昔、お母さんが私にくれたの。身の危険を報せてくれるって…」


「君のお母さんって…」


「ええ、亡くなったわ…」


「貰えないよ。帰って来るかも分からないし…」


「いいの…その代り、絶対帰って来てね」


そう言うとシャナは目を閉じ、つま先立ちになった。
「ありがとう」

カノンの指先でシャナの顎を持ち上げ、そっと淡い桜色の唇に口づけする。

「ん・・・」

触れるだけの淡いキスの後、カノンは首飾りを腕に巻く。女性の者の首飾りは男のカノンには少し小さすぎた。

「じゃあ、行ってくるよ」
「・・・・本当に・・・本当に・・・・帰ってきてね」
「ああ」




そして冒頭に至る…
「…ゼェ…ハァ…ゼェ……ハァ…フゥ……これで大体三千メートル位か…すげ、雲の上だ…」
これまでカノンはゴブリンやオークなどの低級妖魔だけと戦い、カオスゼクス山の中程まで登ってきた。しかし、カオスゼクス山に住む妖魔は高度が上がるほど、ランクも上がる。
ここからは中級から運が悪ければ上級の妖魔、怪物が出現してくる。
「……おっ?」
カノンは植物もほとんど繁殖していない岩肌に広場程度の平地を見つけた。

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