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錬金術師カノンと五聖麗
官能リレー小説 - ファンタジー系

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錬金術師カノンと五聖麗 27


スパイムは杖を取り出すとおもむろに呪文を唱え始める。

「最初からそうしてれば良かったじゃない…」

リアは呆れ顔で言った。

「リア、シィナ…伏せてろ」

スパイムは呪文を完成させると杖を振り降ろす。

ゴウッ!

炎の竜巻が家の壁や天井を吹き飛ばす。

「スパイム…今のって…」

「フレイムストームだ。」

「あんたそんな高等呪文、使えたの?」

「俺は攻撃呪文だけなら大魔導師級だぞ?」

「いつも赤点ギリギリなのに?」

「ほっとけ!補助系が苦手なんだよっ!」
シィナが焦げ臭い辺りを見回していると…


ピキッ!…


石像の様に固まるシィナ。その目線の先には…

「な…なによこれ?」

「さぁ?」

一つのベッドに裸で横たわるカノンと下着姿のアセリア。

「おっ?人がいたか…これはこれはヤッてる最中でしたか。お邪魔してすいません…」

空気の読めない男、スパイムはカノンに頭を下げる。その横で呻くシィナ。

「う…う…う…」

「う?」

「浮気モノぉぉっ!」

スパイムを殴り、蹴り、投げるシィナ。

「シ、シィナ。嫌なことがあったからってモノにあたっちゃダメよ…」
「人を物扱いするな!だいたいお前も姉なら妹の躾くらいしろよ!!」

「家は基本、放任主義なのよ」

ニコリと微笑むリア、だがその横ではシィナがうつ向き何か呟いている。

「あれ?シィナ〜どうかしたか〜?」

スパイムはそれに気づき近づく。

「…を払いし……陽光のごとき……」

多少呟きが大きくなったのを切っ掛けにリアが遠ざかりだした。

「あれか?ひょっとして何か俺が気に触ることいったのか〜?」

そして呟きが終わりクルリとスパイムに向き直った。

「私は犬じゃなぁい!!ドラゴニクス・サンズ!!!」


シィナが叫ぶと上方に光の玉が浮かび上がりそこから次々とレーザーのような光がスパイムを襲いだす

「うっそ〜!!!」

ズドドドドドド

もはや光の数でスパイムがどこに入るかすらわからない

(この騒ぎに乗じて逃げておいた方がよさそうだな)

カノンはそう思いコッソリと逃げ出すことにした。しかしベッドを降りようとした瞬間アセリアに男性自身を掴まれる

「ヒッ…」

目をつむり振り返るカノン

(どうか怒ってませんように…)

カノンは心からそう願った
しかし、その願いは物の見事に打ち砕かれ結果となる



「ナニアノオンナ?」

「いやっ…え〜と……」

「ナニアノオンナ?」

アセリアは笑顔で繰り返す。その迫力にカノンが押し黙っていると…

「私はカノンさんの恋人です。恐らくは妻になるでしょう…ね?カノンさん?」

シィナも微笑みを浮かべてカノンに迫る。
その後ろにはボロ雑巾と化したスパイムと介抱するリア。

「カノン!本当なのっ?」

「あ〜…とね、その…」

「そうですよね、カノンさん?それよりその売女…じゃない女性は誰です?カノンさんは一人で出立したのに何故、その牝豚…じゃない女性と一緒なんです?」

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