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妊腹の魔女
官能リレー小説 - ファンタジー系

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妊腹の魔女 7

そう言って、レーミアは細いグラスを手渡す。中には、白い液体。
「イリアの母乳よ。ああ、その前に」
立ち上がり、シズナも促して立たせる。
「服をお脱ぎなさい」
レーミアの言葉に、シズナは腰を浮かせた姿勢のまま固まり、耳まで真っ赤になった。
それでも学園長の、そして新たな師母の言葉だからと、おとなしくワンピースの胸元を開き、肢体をさらけだす。

レーミアは彼女の熱い頬にそっと手を添えた。
「いいわ。お飲みなさい」
くっ、とシズナがグラスをあおる。
と、見る間にシズナの白い体がほてり、脇腹に光り輝く紋様が現れた。
イリアとの宣誓紋だ。レーミアはシズナの肩を押さえると自分の乳房をまさぐり、乳を染みださせた。
豊かな乳房から、温かな白い母乳が溢れる。レーミアはそれを素早く手に取り、一息に宣誓紋に塗り付けた。
「あ…」
シズナが吐息を漏らすのを、口をふさいで留める。
自然の規に反するこの儀式は、一切無言で行わねばならないのだ。
イリアの宣誓紋は徐々に光が弱まっていく。レーミアはシズナの口に当てた手を離し、自らの乳房を含ませた。
上気したシズナが喉を鳴らして吸い付く。
イリアの紋はほとんど消えかけ、しかし完全には消滅せず、みぞおちの辺りに新たな紋が刻まれた。
レーミアは無言で目を見開いた。しかし儀式の途中だ。今は集中を乱してはならない。シズナの額に手をあて、式法通りに口づけると、眩い光が湧き、儀式は終了した。
シズナの膝が折れ、後ろへ倒れこむ。レーミアはぐったりした体を受けとめ、床に寝かせた。
大分苦しそうだ。膝枕してやりたい所だが、考えなくてはならないことがある。レーミアは机の上の古書を取りあげた。
文献が正確ならば、イリアの宣誓紋は完全に消え、その上にレーミアの紋が浮かぶはずなのだ。そして、書庫の資料が間違うはずはない。
ならば…。レーミアには思い当たる節があった。
シズナを引き渡した時の、イリアの寂しげな顔。彼女の思いが強すぎるために、宣誓紋は強固に残ってしまったのではないだろうか。
レーミアは唇を噛んだ。よくない方向だ。
机の抽出を開け、一冊の文書を取り出す。イリアに何か気を反らすものを与えなくては。この状態は三人誰にとっても芳しくない。母の本能がそう告げるのだ。
そして彼女は目あての物を見つける。
リプレイスメント。これにしよう。
レーミアはシズナを奥の部屋に運び、イリアを呼びつけた。

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