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妊腹の魔女
官能リレー小説 - ファンタジー系

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妊腹の魔女 11


「どういうことなの、メイリル…!」
暗い夜空に問う。答えはもちろん無い。
あの禍々しい貞操帯はいつからつけられたのだろう。メイリルは知っていたのか。或いは、メイリルが与えたものだろうか。
否、そうだ。そうとしか考えられない。何故なら、フレジェは魔珠挿入の儀を経ているから。この貞操帯がつけられたのは、それ以降ということになる。
しかし、それには魔珠定着後、棒が外れてからでなくてはならないのではないだろうか。ならば、その前に死んでしまったメイリルは除外される。
ではレーミアか。いや、とイリアは否定した。貞操帯は明らかに規範外。彼女の仕業ならフレジェを手放すまい。別にそうする必要はない所を、フレジェは私の元へ来たのだから。
そうだ。そもそも何のために。
イリアははっと顔を上げた。
(蓋の目的は二つ…外部からの侵入を防ぎ、内部からの逸脱を食い止める…)
前者は無意味だ。魔娘の妊娠は師母が管理する。用いられるのはペッサリー。この場合はレーミアが管理することになる。
では後者か。しかし魔珠定着後ならば、逸脱するものは何もない。
ならば、その役割は蓋ではない?
「いいえ、あったわ!」
思わず叫んでしまい、イリアは慌てて口を押さえた。
内部から逸脱するもの。それは、魔力。魔女の女性器から放射される、魔力だ。
だから、子宮だけではだめだった。女性器全体を隠さなければならなかった。
そして、始めに戻る。
誰が、貞操帯をつけたのか。
イリアには心当たりは二人しかいない…
しかし、どちらであれ…レーミアが知らない筈は無いし…この事について何も言わないと言う意図が全く解らない。
どうしろと言うのだ自分に…
倒れかけた少女を咄嗟に支えイリアは声に出さず呟く。
師母や魔姉は自分に何をさせようと言うのか…

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