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大陸魔戦記
官能リレー小説 - ファンタジー系

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大陸魔戦記 74


「ん…んちゅ……んぁっ!?」

不意にセリーヌの体が浮き上がった。ジルドが巧みに腕を回し、セリーヌの体を抱きかかえたのだ。
繋いだ唇はそのままに、彼女の華奢な体を地面に降ろす。
「ぷはぁっ!…ジ、ジルド、服がよごっ、ん…んんっ…」
「ん…心配するな。さっき、マントを敷いた。泥まみれにはならない」
確かにセリーヌが横たわる地面は、大きく広げられた布が覆っている。
「それに…済まない。もう待てそうにない」
そう呟いたジルドの顔が、わずかに歪む。
その様子はまるで、湧き上がる欲望をしばらく抑える程度の理性すら持ちあわせていない自分に対する非難に似て。
だが、同じく情欲を抑えられない自身に嫌悪を抱いていたセリーヌにとっては、この上なく嬉しいものだった。
「…我も同じだ。早く卿と交わりたい…そんな事ばかり頭に浮かぶ…」
「……そうか。なら、互いに文句は言えんらしいな」
自嘲気味に言いながら、双丘をさりげなく撫でさする。
「んっ…はぅん…」
布ごしで、しかも限りなく優しく軽い触れ方であるにもかかわらず、セリーヌは艶っぽい声を上げる。
どうやら感度がいいのは、媚薬のせいだけではなかったらしい。
「あっ…」
軽く何度か撫でた後、ジルドは手をどけた。もどかしいような気持ちよさに浸っていたセリーヌは、我知らず残念そうな声を出してしまう。

愛する男に抱かれ、それに確かな幸福を感じているからこそ漏れてしまう不満。

年相応な少女としての顔を垣間見て、ジルドはつい抱きしめてしまう。
「そんな顔するな……俺だけのモノにしてしまいたくなる…」
「…なら、もっと愛でてくれるか?」
ねだるような口調で微笑むセリーヌ。そんな彼女が可愛らしくて、ジルドは耳元で、わざとゆっくり囁く。
「…仰せのままに…」
言葉をのせた吐息が耳に吹きかかり、セリーヌは思わず体を震わせる。
「…んっ…!」
服の中に手を入れられ、セリーヌの喉から堪えるような声が漏れる。
「あっ…あっ…あぁっ…」
下腹部から這うようにさすっていく手にすら、切なそうな喘ぎをこぼしてしまう。
何気なくさする事もある柔肌。そのはずなのにジルドが触ると、何故情欲をそそられてしまうのか。
しかし、それを考えているひまなどすぐになくなった。焦らすように這っていたジルドの手が突然、餌に食いつく獣のごとき速さで双丘を掴んだからだ。

「はぅんっ!」

緩急をつけて揉みしだかれ、セリーヌは快楽に翻弄されてしまう。抗おうにも体に力は入らず、その隙にジルドによって体を反転させられ、後ろから責められてしまうために、益々抗えなくなってしまう。
「あぁっ…んぅ、ぅあっ…ん、ふぅっ…」
次第に彼女の瞳は潤み、不規則に形を変える膨らみからの快感に応じて息を漏らすだけになる。

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