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大陸魔戦記
官能リレー小説 - ファンタジー系

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大陸魔戦記 45

「…ジルド…」
その顔が、次第にゆっくりと迫ってくる。恐慌状態の中で頭をフル稼働させていたジルドは不覚にも、それを許してしまった。

濃厚な、キス。

目を閉じ、自身のふくよかな唇をジルドの唇に押しつけ。
口をこじ開け、互いの吐息で互いの肺を満たし。
唾液を乗せた舌を忍ばせ、相手の舌を捕らえ、絡ませ。
目の前の相手が確かな存在である事を確かめるかのような、慈愛に満ちたそれに、ジルドはしばし酔う。
「…んっ、んんっ…」
「んふっ、ふぅ、んうぅっ…」
くぐもった声と、舌が絡み合う卑猥な音が辺りに響く。
何度も味わいたくなる、さながら麻薬のような甘美に、ジルドは先程まで頭の中で構築していた数々の論理を、捨て去ってしまった。
「…んはぁっ」
唇が離れる。開けられたまま口の間で、絡み合った唾液が糸を引き、軽くたわんでからぷつりと切れる。その時、媚薬によって快楽を与えられたセリーヌのみならず、流されるままセリーヌと熱く深い口づけを交わしたジルドも、酔っていた。
「…後悔は、しませんね」
「…卿と…一つになりたい」
言葉は、それだけで充分だった。まずセリーヌが何の躊躇いもなく、着ていた服を脱ぎ去ってしまう。
「……綺麗、だ…」
目の前で生まれたての姿となったセリーヌに、ジルドはただ目を見開くばかり。
彼女の肢体を見るのは都度四度目だが、目の前でじっくりと見るのは、これが初めてである。
上向きについた乳首。かなりの巨乳を誇りながらも乳房に型くずれはなく、呼吸に合わせて小刻みに揺れる。透き通るような白い肌は羞恥のせいかほんのりと赤く染まり、月明かりに照らされて誘うような光を放つ。
そして、既に湿りを帯びた秘裂。そこには毛などただの一本も生えず、すべすべである。
「…綺麗だ…」
再び、ジルドは同じ言葉を呟く。
洒落た文句も、着飾った台詞も、意味などない。彼にとって、そして彼女にとって、たった一言のその言葉は、最高の賛辞。
「……なら、卿の体も見せておくれ…」
言いながらジルドを押し倒し、その服を脱がしにかかる。
「…じっ、自分で脱げます!」
「させておくれ…少しでも多く卿の温もりを感じたいのだ」
これでは世間一般とはまるで逆の立場である。
しかし、二人とも異性とまぐわうのははじめて。端から世間一般の立場関係などを気にしてなどいない。
例えはじめてでなくとも、おそらく似たような状態にはなったであろうが。
そうこうしているうちにジルドの旅装束が脱がされてしまう。そうして露わになった上半身に寄り付き、セリーヌはうっとりとしてしまう。
「……温かい…」
安堵の息を漏らし、胸板に頬を擦り寄せる。その際に豊満な胸が腹に当たり、乳首が擦れる。
「…んふぅ…」
たったそれだけで甘い息がこぼれてしまう。

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