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大陸魔戦記
官能リレー小説 - ファンタジー系

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大陸魔戦記 40

だが、ディリスに至ってはその怒りと相対してなお、何事もなかったかのように振る舞う。
「これはこれは、姫君を守るナイトの登場ですか。案外早くやってきましたね」
「御託はいい。姫を返してもらうぞ」
言いながら、ゆっくりとセリーヌが縛られているベッドに近付くジルド。
「…甘いな」
唐突にディリスが、会心の笑みを浮かべる。それにジルドが気付いた時、既に武装した男達が彼の周りを囲んでしまっていた。
「ばぁか。俺らがてめぇに対して何も備えなかったと思ってんのか?」
嘲笑するかのように言いながら、ディリスは己の欲望でセリーヌの秘裂をなぞる。
「んぅっ!はぁっ!」
たったそれだけでも、既に薬が回っていたセリーヌは声を上げてしまう。そして、屈辱と快楽がないまぜになったそれを聞き、アメリアは恍惚の表情を取り戻す。
「…ああ、そういえばそのために、わざわざここを使う事にしたのでしたわね」
「そ。こんな狭い地下室、しかも間合いに姫がいたら、てめぇはその御自慢の剣を振れねえ」
「……考えたな」
ジルドは相手の狡猾さに舌を巻く。
「お褒めの言葉、ありがとうございますわ」
アメリアは喘ぐセリーヌを抱きすくめ、彼女の立派な胸をやわやわと揉み始める。セリーヌは声こそ上げなかったものの、その頬は明らかに上気している。
「てめぇは何もできず、ただそこでこの”牝犬”が堕ちていくさまを見てるんだな」
勝ち誇ったように嘲りながら、ディリスは膨れ上がったセリーヌの陰核を摘む。
「ひゃうっ!」
ついにセリーヌは、声を上げた。サンチェス兄妹は互いに顔を見合わせ、含みのある笑みを浮かべる。
「さぁて、こいつの準備はばっちりだ。そろそろ堕としてやるよ」
楽しむかのようにジルドの方を向いた時。
「……った」
ジルドが何事かを呟く。それに気付いたディリスが怪訝そうに首を傾げると。


「……貴様は…許されない事を言った」


凄まじい気迫。修羅の如き形相を更に憤怒に歪ませ、憎悪の目でディリスを見据える。
睨むわけでもなく、ただ視線を交わすだけ。
そこに何か得体の知れないものを感じながら、しかしディリスは下卑た笑いを崩さない。
「それがどうした?そこで怒った所で、てめぇには何もできねぇ。大人しく指をくわえて」「知らんのか」
特に何か込めるわけでもない言葉が、ディリスを遮る。
「俺が”八爪の担い手”を名乗るわけ。知らぬという事は…奴の手の者だな」
淡々と言葉を紡ぎながら、己の剣を構える。その動作に、サンチェス兄妹は一抹の不安をおぼえた。


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