PiPi's World 投稿小説

大陸魔戦記
官能リレー小説 - ファンタジー系

の最初へ
 20
 22
の最後へ

大陸魔戦記 22

「ひゃうん、もうだめぇぇぇ」
「え?」

 びゅくる、びゅるるるるるっ

「ちょっと、え、ま、きゃあっ」

 顔面を直撃する精液の熱さに、シャンティは悲鳴を上げる。

「あはぁ、ほ、本当に出しちゃって、ん、まだ、出てるぅっ」
「あ、あはぁぅ」
 そうとうに気持ちよかったためか、バラッティの射精は止まらず、銀髪の闇エルフを頭から白濁色に染めていく。
「ひん、は、早すぎ、ん、ですよ? どうするんですかこの服…あん、顔にもいっぱいかかっちゃって、もう指で拭うって量じゃ、ちゅぷ…あはっ、濃…」
 どろどろと顔を這う精液の感触に、シャンティは頭が真っ白になりながら、その精液を口にして、その甘苦い味に陶然となる。
 そんな相棒のことを気遣っているのか、いや、そんな余裕はないだろう、バラッティもまた、陶然とした様子で呟いた。
「えへぇ、だって、シャンティのそれ、ん、すっごい、気持ちいいんだもん…」
 その声は、先ほどの余所余所しい態度は消えうせて、快楽に染まりきっている。
 そのまま、二人とも荒い息をしたまま、ぐったりと膝をついていたが。
「また、どっか行っちゃったね…」
「はぅん、そう、ですわね…って、え、何が?」
 何気ないバラッティの一言に、シャンティは顔を上げる。
「え、ってほら、”巨剣”さんたち」
「ちょっと!」
 先ほどの陶酔もどこへやら、精液漬けの頭もそのままに、シャンティは四方に目をこらせども。
 やっぱりというか、そこにはジルド以下リューンの将兵らの姿はどこにもいないわけで。
「嗚呼っ、なんでこんなことになっているのですか!?」
「いや、純粋にアンタのせいだろうがよ」
 シャンティの理不尽な怒りに、バラッティは思わずそう突っ込んだのであった。










 戦いの後。夜の帳の落ちる前の、黄昏時。
 掲げる王旗は破れ、そこに集う兵らも歴戦の疲弊に今にも倒れそうだ。その顔も手も、見に纏う鎧すらも、赤黒く汚れている。
 敵味方の、血。既に数刻が経過し、それは黒く乾ききっているというのに、夕日の光を受けては殊更に赤々と照る。
 その中を、手や足を失った兵士らが、同僚らの手によって運ばれていく。それでも彼らはまだ運に恵まれていると言ってよい。
 あるいは、重い傷を負って運べぬ者たちは、オークの辱めを憂う味方の慈悲によってその命を閉ざすのだから。

SNSでこの小説を紹介

ファンタジー系の他のリレー小説

こちらから小説を探す