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大陸魔戦記
官能リレー小説 - ファンタジー系

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大陸魔戦記 152

「し、したいわけなかろうっ。今は朝だぞっ」
そしてセリーヌの答えは、ジルドと同様の意志がはっきりと表れている。そのことをしっかりと読み取ったジルドは、「俺も同じだ」と額に軽く口づけしてから彼女を解放する。
「元々、俺は色を好む性格ではない。それなのに、二人も相手にするという無茶をしている。自分からする気など、そうそう起こらないさ」
「……ならばそう言えば良かろう。うっかりその気になりそうだったではないか」
彼女の文句。それに対しジルドは「すまないな」と苦笑を返した。
「……ぅ、ん……」
と、今まで寝ていたアグネスがもぞもぞと動き始めた。どうやらお目覚めらしい。
「……セリーヌ」
それに気付いたジルドは、セリーヌの頬をす、と撫でた。くすぐったさに向き直ってみれば、そこには優しい笑み。
「まずは汗を流して、着替えてくれ」
だがそこまで言った所で、ジルドの瞳に真剣さが宿る。
「……旅装束に」
「……!」
その意味をセリーヌは、瞬時に理解した。
「……何か起こったのか」
そう問いかけたセリーヌは、僅かに困惑を滲ませていた。しかし、ジルドを見据える翡翠の瞳は、揺らぐことなく彼を貫く。
どうやら、最低限の覚悟はできているらしい。故に、ジルドは彼女から視線を逸らさずに口を開く。
「トリアグネの使いがやってきた。どうやら昼食の席を用意したらしい」
「何のために?」
「昨晩のレグスについてだ。結論が出たから、昼食のついでに話をするそうだ」
「……」
セリーヌは黙りこむ。眼差しがジルドから外れ、しばしの間所在なくさまよう。
それから、ややあって。
「わかった」
少々のため息が混じった承諾が返ってきた。ジルドの腕が解かれてすぐ立ち上がり、浴室に体を向ける。
「汗を流してくる。アグネスは卿が起こすのだぞ?」
金髪を軽く後ろに流し、苦笑するセリーヌ。彼女と目が合ったジルドは、同じく苦笑を浮かべ「すまない」と呟いた。それに対しセリーヌは苦笑を微笑に変えて応じ、それから浴室へと歩を進めた。
その背中を、ジルドはしばし追いかける。やがて、白く透き通った肌が扉の先に身を隠すと、彼の視線はもぞもぞ動くばかりのアグネスに向けられる。
起きそうでなかなか起きないその様子に、彼は思わず額に手を当てた。

「これからは、あまり激しくならないように気を遣うべきだな……」


熱いものが、子宮口に叩きつけられた。
「はぅぅぅんっ!」
決して痛くはない。むしろ、その衝撃が堪らなく気持ちいい。
アグネスはその衝撃をもっと与えて欲しくて、自分に覆い被さったジルドを強く抱きしめた。
「もっと、もっとしてぇ……!」
「わかったよ、アグネス」
恥も外聞もかなぐり捨てた台詞に対し、彼は優しく微笑む。
直後、下腹部に連続した圧迫感と、電撃に似た感覚。

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