PiPi's World 投稿小説

大陸魔戦記
官能リレー小説 - ファンタジー系

の最初へ
 147
 149
の最後へ

大陸魔戦記 149

その唇を軽くついばみ、ジルドは彼女と視線を絡ませた。
「……アグネス。早く欲しいかい?」
問いかける。途端に、アグネスの目が輝きだす。
「……欲しい……欲しいのぉっ」
「……正直だな、アグネス」
性の快感に対し貪欲かつ正直になったアグネスを目の当たりにしたジルドからこぼれたのは、そんな言葉。若干の苦笑と充分な歓喜を織り交ぜた表情で、やっと快楽刺激をねじ伏せたセリーヌをちらりと見た。
「……誰かと違って」
そして、意地悪な台詞を呟く。
直後、軽くひと突き。途端に気持ちよさがぶり返すが、今度はさほど悶えない。
「ん……挿れて欲しいとは、言った、だろうに……っ」
「……そんな事を言うと、抜いてしまうぞ?」
だがジルドが再び意地悪な事を言うと、彼女の態度はすぐに様変わり。駄々をこね始める。
「い、いやっ。挿れたなら最後までしてっ」
「……こういう時は正直だな」
「……わ、悪いか?」
「いや……」
にやり。ジルドの顔に笑みが広がる。
彼はセリーヌの金髪をかきあげ、耳元に唇を寄せると――

「……正直に言ってくれたからな。お望み通り……」

ぐちゅっ!

「っ!」
「最後まで。中に出されるのと体中に浴びるのと、どっちにしてほしい?」
「ぁあっ、ああぁぁんっ!」
その先は激しい抽挿。
膣内は熱を帯びた杭でかき回され。
脳内は甘い囁きで惑わされ。
セリーヌは心も体も程よく溶かされてしまいそう。

――その一方で。

「……ぇ……?」
ほとんど蚊帳の外にされ、だんだんと拗ね始めていたアグネスの腕も、ジルドは取る。そしてなるべく乱暴にならないように引っ張ると、彼女の腰にするりと腕を回した。
「もちろん、君の事も忘れてはいない。セリーヌと同じ位愛してあげるよ……アグネス」
セリーヌの耳元で囁いた時と同じ甘さの台詞。その後、ねっとりとした口付けと、蜜滴る淫裂への愛撫。
途端に不機嫌などどこへやら。アグネスはうっとりとした瞳でジルドの視線を追い、舌を絡みつかせる。対する彼は、当然それに答え、彼女以上に激しく、巧みに弄ぶ。
だが、セリーヌへの快感贈与も忘れない。片手で器用に彼女の体を抱きしめるとその場に腰を下ろし、対面座位に移行。先程よりはペースを落とし、代わりに深く強く突き上げる。
「んひゃぁっ!ダメ!深すぎっ!るっ!」
セリーヌの口から漏れる喘ぎ。満足そうな響きに、ジルドは気分を良くし、セリーヌの方に視線を向けながら更に深いひと突き。同時に、アグネスの中も激しく乱す。

「ぁっ!ひぅんっ!はぁんっ!」
「あ、あっ、あぁっ!ぁはっ!」


――情欲にまみれた夜は、更に濃さを増し、続いていく――


翌朝。

「……ふぅ」

結局せがまれるまま、何度となく肉欲を吐き出してしまったジルドは、やや憔悴した様子で、しかし事も無げに剣を握っていた。

SNSでこの小説を紹介

ファンタジー系の他のリレー小説

こちらから小説を探す