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そして僕は、のぽると集合時間と場所を決め、帰途に着いた。
帰ったら、部屋は薄暗く、誰もいないのかと思って入った。
しかし、リビングには、この薄い光の中で青白い感じて浮かび上がる、ゆきさんがいた。
「え、ええっ!いらっしゃったのですか?!」
僕は驚いて思わず叫んだ。
「おそかったね」
言い訳のしようは無い。
「あ、あの、すみません!」
「いいよ。時間の約束してた訳じゃないし」
ゆきさんは立ち上がって、ベランダに向けて歩き出したので、表情は読めない。
僕は、慌てて、後を追った。
そして、ゆきさんと僕はベランダに立った。
ゆきさんの手には、今どきだとあまり見かけない、デジカメ専用機が握られていた。
ゆきさんは、それをエアコン室外機の上に置いて、おもむろに脱ぎ始めた。
「あっ;…もう始めるんですか?」
分かっていたこととはいえ、やっぱり戸惑いは隠せない。
「いきなりだと…ムードも無くて嫌かしら?…」
ブラを外しながらゆきさんは微笑む…
「あっ;…そ、そう言う訳でもありませんけど…心の準備が…」
「ふふっ…心の準備だなんて、女の子みたいなこと言うんだね…」
ゆきさんは妖し気に頬を上げ、僕に目の前でブラを落とした。
うぉ;…
思わず鼻血が出そうになり、僕は慌てて鼻頭を手の平で覆う。
「やだぁ、そういちろうくんってホント可愛いぃ…」
“可愛い”なんて言われて男としては嬉しくは無いけど、ゆきさんが言うのも最もだ;…
これじゃあ、ついこないだまでの童貞に逆戻りしたみたいだもんな;
ゆきさんはポケットからティッシュを出して一枚渡してくれた。
「どう?その様子なら、もう勃ってきた?」
「え、ええと」
実際には、ドギマギする方が勝っている。
ここのベランダ、ちょっとは夜景っぽい景色が見えるが、それ以上に下の道路からとか他の建物からいくらでも見えるのだ。
それに、四月の夜、結構気温が下がってきて、寒いくらいになってきている。
ゆきさんは、僕に歩み寄り、ベルトを外し、そしてズボンを、下ろしていった。
「まだみたいだね」
ゆきさんは、トランクスの上からそれを眺めただけでそう言った。
「ええ、ちょっと、寒くて縮こまっていることもあって…ゆきさんは、寒くないんですか?」
「寒くないよ。むしろ、ちょっと、恥ずかしくて、ドキドキして、暑いくらい」
そういってゆきさんはちょっと胸を隠すような動作をした。
「そういちろうくん、これじゃあ、まだオナニーできないね」
ゆきさんは、ジャージのズボンも脱ぎ始める。