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僕のオナニーをネットにばらまかれる…
想像すれば、それはドキドキするような、不思議な感覚だった。
…しかし…今やネット上では男も女もそういう画像は氾濫している…
「…よく考えてみたら、それって恥ずかしくないかも…」
僕のモノは、少し小さくなっていった。
「うん…たとえば、みちよの裸写真がネットにあったりするよ」
「ええっ」
「カラオケでの乱交写真を、後輩がアップしたんだって」
ゆきさんは、実名を原則とするSNSの名前を挙げた。
「みちよの年代だと、まだちょっと羞恥心を覚えていたりするけど、その2つ下の後輩となると、もう学校で更衣室使ったことない、っていう子が多いらしい。『なんの意識もしないでアップされちゃったんだ』…って笑い話的に教えてくれた」
「そうですかぁ…」
裸写真、で興奮してもいいのだが、むしろ意識が混乱して、モノはしぼんでいった。
「そう、だから、恥ずかしさなんて、個人差がある。そういちろうくんが恥ずかしいと思えば、それは、恥ずかしい」
ゆきさんは僕のモノを、静かにさすった。
「でも僕、恥ずかしいです…こうやってゆきさんに触られているだけでも、僕は恥ずかしいです…」
「いいのよ、それで…そういちろうくんのそういう奥ゆかしいところ、新鮮だは…」
ゆきさんの手の上下に合わせて、僕のモノは大きさを取り戻していく…
「恥ずかしいこと…いっぱいしましょ…]
耳元で囁くゆきさんの声は、練っとりと絡み付くように憂いを帯びていた。
僕は、ゆきさんの手を感じながら、また別のことを思い出した。
オナニーするくらいなら、あたしに出して、という内容の、みちよの言葉。
「あの…ゆきさん」
「何?」
ゆきさんは手を止めずに応じた。
「その…オナニーとか…するよりも、その、その…中に、とかは、言わないんですか?」
ゆきさんは手を止めて、ふっと笑った。
「みちよに言われたの? 私は、バイトもあるし、そこまでガツガツしない…でも、ネットに上げたら、そういう、責めるようなレスはいくつかはくるかも」
ゆきさんは改めて僕の目を見た。
「そういちろうくん、Mでしょ…そういうレスが来るのもいいかも。よし、そうなるように、出している瞬間の写真を撮ろう」
出している瞬間?!
頭が整理できないうちに、ゆきさんはふとんをはねのけて話を進めた。
…今、ふとんをはねのけて、ということは、僕はTシャツ一枚、ゆきさんはジャージの上のみで、どちらも下半身には何もつけていない、ということになる。
「液が飛び散っても大丈夫なところ…お風呂行く?」
「あ、あの、多分あきら先輩とみちよが入ってると思うのですが…」
ゆきさんは表情を変えずに続けた。
「浴槽も入れれば4人くらいなんとかなる…あとはトイレ。便器に収める自信はある?そうでなければ、外に出て…」
ゆきさんはまた、ふっと笑った。
僕は苦笑いしながら、視線を他に向けた。
枕元にアナログの時計があった…もう一時近くか…普段だともう寝ている時間だが、こんな状況では、眠くなるどころではないが…でも、ゆきさんも、たしかシフトを聞いた限りでは、あしたも僕と同じくらいの時間で朝から仕事のはず。
僕は、思い切って言った。
「あの、もうこんな時間だし…」
ゆきさんもその時計を見て、さすがにちょっとはっとしていた。
「…そうね…じゃあ、あした、オナニー撮影、あさって、私とセックス。これが君の合格条件。いい?」
「拒否権は、ないんでしょうね」
「そう」
ゆきさんは、表情を変えずにすかさず言ったあと、ちょっと柔らかい言葉になった
「眠れそうにない?」
「ええ…はい」
「じゃあ、ビール風飲料で乾杯して、それで寝ようか」