パートナーシェア 22
僕は、少しだけ考えて、その提案に乗ることにした。
そう、僕は、女の子が、好きなんだ!女の子と、セックスしたいんだ!
念のため、財布の中身も確認して、ここの料金を含めて足りる金額だった。
でも、技術指導、といって、セックスしたくなったら…
「もし、我慢できなくなって、出そうになったら、中に出して」
さくらさんは、僕の心を読んだように、小声でそう言った。
「さくら、奥、入りまーす」
さくらさんはそう言って、僕の手を引いて「奥」へ導いた。
そこは、店の一部を区切ったような空間で、椅子も店の中のものと同じだった。
さくらさんはすみやかにドレスを解いていった。
ドレスをはずしたら、その下にはもう何も着ていなかった。
「お兄さん…ええと、お名前聞いていいですか?」
「ええと」
きちんと名乗っていいのか迷った。
「あだ名とか、名前の一部とかでもいいよ」
「じゃあ…“そう”」
「そう君も、脱いだら。脱がせてほしい?」
「は、はい・・」
突然の問いに本心が出てしまった。
僕はどちらかとう言うと女性を攻める側よりも、受け身に回る方が、性に合っているということが、ここ数回の経験で分かってきた。
この先、何をされる分からない行為にそそられ、恥ずかしいと思う気持ちが性的興奮へと直結するのだ。
現に今、裸体のさくらさんを前にしても昂らなかった自身は、さくらさんがベルトに手を掛けただけで、熱を急速に幹竿に溜めていくのが分かった。
「ふふっ、元気になってきた。」
さくらさんはそう言うと、ファスナーをゆっくりと下ろしていく。
合わせが開くのと同時に、パンツ地に包まれた僕の分身はビョ〜ンと飛び出してきた。
「先っぽから汁が染み出しているは・・お漏ししたみたい・・」
「そ、そんな見ないでください・・恥ずかしいです・・」
僕は内股を固く絞め、身をもじもじと捩った。
「ふふっ・・恥ずかしいの好きみたいね。
きっと、そう君ってマゾっ気があるのよ・・」
(え?・・)
さくらさんは長い爪先で、僕のパンツから染みでた汁玉を、刺すように潰した。
「い、痛てっ!」
丁度、尿道口を割るようにそれは突き刺さってきた。
パンツを履いていなかったら、間違いなく相当な激痛が走ったに違いなかった。
「待ってください、さくらさん!僕にはマゾっ気なんてありませんから!」
僕は慌ててさくらさんの手を制した。
「そうかしら?でも恥ずかしい思いをするのは好きでしょ?」
そう言うさくらさんは、パチンと指を鳴らした。
「お呼びですか?さくらさん」
区切られた空間に入って来たのは、給仕をしてくれていた黒服の男だった。
「うわぁ!?」
僕は頭の天辺から足のつま先まで真っ赤になり、昂った股間を隠した。
こんな姿を、同性の男に見られると言うことが、堪らずに恥ずかしかったのだ。
「ダメよ隠しちゃ。りきくんにちゃんと見てもらわなくちゃ。」
黒服の男は、"りき"と言う名前なのだろうということは理解したが、ハイそうですかという訳にはいかなかった。
「ヤですよ・・なんで僕が・・」
こんな思いをするぐらいなら、こんなサービスはいらなかった。
ズボンを上げ、一刻も早くこの場から逃げ出そうと思った。
「お客様、私なら構いませんよ。
見せてください。貴方の総べてを・・」
その言葉に僕は硬直した。
りきと言う男は跪き、黒目がちな大きな瞳で僕を見上げているのだ。
「どうしたの?そうくん。早くその手を退けなさい!」
さくらさんの声は命令口調に変わっていた。
「は、はい・・」
僕は固く目を瞑り、股間を押えていた両手をそっと開いた。