PiPi's World 投稿小説

パートナーシェア
官能リレー小説 - 複数プレイ

の最初へ
 19
 21
の最後へ

パートナーシェア 21

「きゃ、カワイィ〜♪〜あい、母性本能くすぐられちょうなぁ。」

「か、からかわないでくれよぉ。僕、耳弱いんだってぇぇ・・」
僕はあいを振払い、舐められた耳をポリポリとかいた。

「ふぅ〜ん。ここに来るお客さんの大半はVIPサービス狙いのに、お兄さんって新鮮だな。
もしかして、ゲイなの?」
「ま!?まさかぁ!!」
僕は思ってもいなかった、あいの問いに声を荒げた。

確かに、女の子が何事にも主導権を握るようになった昨今、それに恐れをなした多くの男たちは、同性に安らぎを求めていた。
現に、そういちろうの友人にもカミングアウトしている輩は何人もいた。
しかし、自分にはそういった趣向は持ち合わせてはないと、固く信じて生きてきたのだ。

「ふぅ〜ん。じゃあ、男の人の身体で欲情したことも無いの?」

「あ、ある訳ねぇー!!」・・・と、言いつつも、
フイに昨晩見た、引き絞まったあきら先輩の尻が脳裏に浮かび、僕は慌てて水割りをガブ飲みした。

「同性愛の人のシェアもあるらしいよ」

  それは… 差別するわけじゃないけど、友達にもその志向の人が何人もいる、と言っても、想像は、したくなかった。

「僕は、女の子が、好きだ。だから、いまの、シェアに、入ったんだ'」

 僕は、自分に言い聞かせるように、一語一語、力強く、言った。

 否定しないと、何人もの男の友達の誘いを断ってきた過去までが、前提から崩れそうに思えた。

「じゃあ、サービス、どう?おおまけにまけて、この値段で。あいの明日の食費くらいだよ」
  あいは耳元で、息を吹き掛けながら、そうささやいた。

「あいさーん」

 黒服の声がした。

「ごめん、呼ばれちゃった…もし、その気になったら、連絡ちょうだい

 あいは、メアドを書いた名刺を渡してきた。

「もし、少子化対策、してくれるなら、店外でも、いいよ」

 あいは、耳元で、そうささやいて、去っていった。


「こんばんは。」
あいと入れ代わるように笑顔を見せたのは、落ち着いた雰囲気を持った年上の女性だった。

「さくらです。よろしくお願いします。」
頭を垂れると胸元が大きく開き、胸の谷間が覗いて見えた。

「あ、どうぞ・・座ってください。。」
僕は上擦った声で、さくらと言うキャバ嬢を横へと誘った。

ストレートの長い髪をかきあげる仕種がとても色っぽかった。
水割りを作る指先には、パープルの花が綺麗にネイルアートされていた。

この人も、僕をVIPサービスへと誘ってくるんだろうか?

僕はもう帰らなくてはという気持ちと、この人のサービスなら受けてみたい好奇心とが交錯した。
それは、あいに言われたゲイ疑惑に対して、自分が妙にドキドキしてしまったことを払拭させたい気持ちがあったのだ。

(僕は、女の子が、好きだ。。。女の子だけが、好きなんだ。。。)
自分の心に言い聞かせるように、何度も胸で唱えた。

 「お兄さんは、VIPサービス、どうする?」

 やけに色っぽく、やはり、そう聞かれた。

 葛藤している途中の僕は、水割りを半分近くあけて、一気にしゃべった。

 シェアに住んでいること、これから試験だということ、童貞卒業したばかりでどうしていいかよくわからないこと、種馬とか言われたこと、ゲイ疑惑のこと、そして、VIPサービスを迷っていること。

  さくらさんは改めて笑顔になって、こう言った。

「これから帰ってやるのなら、すぐ近くなら、今出さないほうがいいわね…私からの提案は、この金額でちょっと実技指導」

SNSでこの小説を紹介

複数プレイの他のリレー小説

こちらから小説を探す