パートナーシェア 3
僕は扉から入り、靴を脱いでシェアの中に入った。
「おじゃまします」
その女性は笑った。
「住人になるんでしょ。『おじゃまします』でなく『ただいま』」
そうか…僕は、これから…ここに帰ることになるかもなんだ…
僕は改めてそう思った。
「ただいま」
「おかえりなさい」
その女性は、そう言って僕を抱きしめた。
「あ、もう立ってるね」
そして、僕はGパンの上から、モノを握られるような状態になった。
「え、えぇ…ごめんなさい」
「あやまることなんてないよ。早速やる?」
その女性は、答えを聞くのを待とうともせず、僕をはなすと、早速下着を脱ぎ始めた。上の、えーと、キャミソール、って言うんだっけ?そして、速やかに、下の、パンティも。それらはリビングの椅子に置かれた。
「そういちろう君も、早く脱いだら」
その女性はにっこり笑って言った。
「ここでですか?」
玄関からすぐの、誰が通るかわからないところで?!
そもそも、今ここにこないだの先輩とか、他の女性住人がいるかどうかはわからないが。
でも、僕はまず「ここではどこでもできる」と言われたのを思い出した。
それに、寝室は一つだった。
見られるのは何の不思議もないんだ!
それでも、さらによく考えると、ここの人はお互いの体を知っている。
つまりこれが、シェアだ。
こういう冷静なことを考えられたのは、もっと後の時点だったが。
モノがはちきれそうな中、僕はおずおずと脱ぎ始めた。
郊外の大学近くに一人暮らししていた時は、脱いだらその辺に散らかしていたが、人に見られているんだ。そうはいかない。
僕は脱いだものを丁寧に畳んで椅子の上に置いた。
そして、モノを上へ突き立てて、気をつけの状態になった。
その女性は笑った。
「…まず、シャワー浴びようか。一緒に」
僕は、おずおずと、浴室に、ついて行った。
その女性は、洗面台より、まさに僕のために用意していたのか?というような歯ブラシをおろし、そしてコップにうがい薬をいれて、歯磨き粉をつけた。
「歯、磨いて」
僕は、言われるままに歯を磨いた。
「あ、浴室の排水口に向かって、口の中出していいからね」
その女性も、そう言って、同じように磨いた。磨きながら、お湯を出し始めた。
浴室は、おとといの見学の時にもちょっと見たが、この住宅事情にしてはそこまで狭くないものだった。
浴槽に頑張れば二人入れるくらい…二人で入れるのかな…出しているシャワーお湯は浴槽に入っていっていた。
でも、今は「シャワー浴びようか」だし…
おたがい、歯を磨いて口を漱いだ後、その女性は僕にキスした…女性とのファーストキス!
(実は飲んでふざけて男同士ならあった)
僕は、舌を突き出そうとした。その女性は唇を離した。
「いきなりは、ダメよ…じゃあ、座って」
そして、僕は、ちょうど股間の部分が開いたような椅子に座るように促された。
この椅子は、本来風俗店などにあるものだと知ったのはもっと後のことであった。