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官能リレー小説 - 複数プレイ

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 途中まで通路を歩き、途中からそれを逸れて、もう人通りも無い、奥の方に来た。
 都会の喧騒は、本当にもう遠くに感じられた。

 主に常緑樹と、少しの落葉樹からなる、どっしりした森。この木々は僕たちの生まれるずっと前からここにこうしてあったに違いない。

 僕たちは、適度に落ち葉が積もった、平らな場所に座った。
 木漏れ日が暖かい。
 
「これ、よかったら、食べて。おかず分は、ルール上は徴収だけど、あたしが誘ったから、サービス♪」

 そう言ってみちよはバックの中から箱を一つ取り出した。

 この感動は、言葉では言い尽くせない。
 こんな、二次元みたいなことが、この三次元世界にあるなんて…
 もう、その味がどんなであっても“おいしい”って言おう、と心に決めたが、それは、実際に、おいしかった。

「おいしい!」
「よかった。ちょっと料理は自信あるの」

 食べながら、僕は、きのうあまりしなかったバイト先の具体的な話をした。
 ある程度聞いた後で、みちよは聞いた。
「そういちろう君、職場でセックスする人はいるの?」
「まさか」

 バイト先も男が多い。
 でも、子供を産むことがバイト感覚な世の中だ。もしかしたら、あの派遣の事務のお姉さんが「精子ちょうだい」とか言ってくることも、可能性ゼロでは無いのかもしれない。
 とはいうものの“居室で着替えてオジサンびっくり”という感覚なのだ。そんなことを職場でやったことがばれたら、いくら国策に則っていようと“職場の秩序を乱した”でバイトクビだろう。
 職場外でなら…よそう。モノの状況がみちよに悟られる。


 みちよは少し声を落として、言った。 
「じゃあ、今、精子もらっても、いい?」

「ぐぅげぇっ!@@!」
僕の口から、カエルが踏み潰つぶされたような声が思わず出た。

「ね?いいでしょ?あたし、喉渇いちゃったの・・」
上目使いで見つめてくるみちよは、自分の唇を赤い舌で、円を描くようにゆっくりと舐めた。

「の、喉渇いたって・・僕の精液は飲み物じゃないし・・・」
僕はおずおずと視線を落とし、昂ったモノを隠すように膝を抱えた。

 みちよはバッグから水筒を取りだして、中の温かそうな液体をフタに注いだ。
「…コーヒー、飲む?シェアのインスタントコーヒーだけど」

 僕は飲んだ。そしてすぐにみちよも同じフタで飲んだ。
 間接キスを気にするようなみちよではない。

「もう、精子飲みたい、なんて言った?昨日の話覚えてる?」

「あ、ああ、もちろん」

 …そう、大学卒業のために、もう一人か二人子どもを産んで、国からの報奨金をもらいたい、っていうような話…

「…あたし、この5日間くらい妊娠しやすいんだ。今うまくいけば、きっと二年生の授業料支払いに間に合う」 

 みちよは少しイライラしたように、小さめの声で、続けた

「精子をどこから入れれば妊娠するか知ってるでしょ!中学校で習うでしょ!」
「あ、ああ、そうだよね…」
「うら若き乙女に“セックスして”とか、言わせるの?」
「ごめん」

 (合法の)援交を繰り返し、子供まで作って大学に来たみちよが“うら若き乙女”なのか、という話はあるが、口には出すまい。

「もう、強制的にもらっちゃうから」

 みちよはそう言っている途中から僕のベルトをはずしてズボンのチャックを開け始めた。


「ちょっと待って!!ちょ!ちょ!ちょとぉー!」
僕は慌ててその場から四つん這いで、逃げた。
それを戻そうと、みちよの手が弛んだズボンの縁を掴む。

「ぅあ!!」
・・・・ペロン〜・・・
まさにそんな音が聞こえてきそうに、僕の尻は外気に丸々と晒されてしまう。
拍子に、うつ伏せに倒れ込む僕のズボンとパンツは、手慣れたみちよの手で安々と足首から抜かれた。

「お!おい!」
首を捻り、抗議の声を上げる僕に向かいみちよは、抜き取った僕のパンツをクルクルと風に靡かせながら、微笑んだ。

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