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そう言って、ゆきさんは改めて僕にシャワーと、せっけんと、2つあった浴用タオルの一つを渡し、自らは手に取っていた浴用タオルでこすり始めた。
僕は、さっきシャワーを浴びたばかりなので、それ以降に液にまみれたモノを中心に洗った。
お互い、体を流して、浴室を出た。
拭きながら、僕はゆきさんのプロフィールを少し訊いてみた。
去年大学を出て、バイトしている、ここに入って約一年、子供はいない、ようだった。
濡れた体を拭いた僕とゆきさんは、再びリビングに戻った。
「どう?恥ずかしかった?」
「いえ、そうでも・・あ、さやかさんと比べてゆきさんがどうのって訳では無いんですけど・・」
「そんな事はいいのよ、さやかさんは手間もお金も掛けているもの。」
僕の脳裏に、小さく整えられたさやかさんの陰毛が甦った。
「ただね、そういちろう君もこうやって段々と慣れていって、恥ずかしいって感情が無くなっていくのかな?って思ってね・・」
ゆきさんの伸びた手により僕の腰捲きを解かれ、そこは露とされる。
「恥ずかしい感情から呼び起こされる欲情って、結構昂るものよ。」
ゆきさんはテーブルに置かれた眼鏡を手に取った。
「今は入れそうにない」
眼鏡をかけたゆきさんは、あきら先輩とみちよの絡み様を見て言った。
「ベッド行く?…それとも、恥ずかしい感情を極大化する、ベランダ行く?」
「い、いえ、極大化しなくても、いいです」
僕とゆきさんは手をつないでベッドの部屋に向かった。この時点では、ゆきさんはまだ体にタオルを巻いていた。
「私も、なるべく、恥ずかしいと思う気持ちを、失わないようにと思っている」
ベッドに並んで腰かけて、ゆきさんは淡々と話した。
「だから、他の女子が下着姿やパンティー一枚で過ごしていても、私はジャージで居る」
「そうなんですか」
それからゆきさんは少し大学時代の話をした。
ゆきさんは大学時代、大学の寮に住んでいたそうだ。
僕のいたところと同じワンルームタイプだが、あの政策転換後、互いに同意して届け出れば男女で一緒に同室に住めるようになったそうだ。
一緒に住むでなくても、寮内を異性を気にせず薄着で歩き回る人は増えて、風呂も、さっきゆきさんが言ったような感じだったという。
「それでも、私は、セックスする男以外とは、一緒に入浴したりシャワー浴びたりはしなかった」
そう言ってゆきさんは、ゆっくりと自らのタオルをはずした。
身体を滑るようにそれはベッドに落ちた。
窓からの外灯が、ゆきさんの乳房を白く浮かび上がらせる。
それを隠すように、ゆきさんは両手でそこを覆う。
「恥ずかしいの?」
僕はゆきさんの顔を覗き込んだ。
「ううん。恥ずかしい感情を呼び起こしているの・・」
そう言いながら、足を小さく組み、女性器を隠す。
「隠しちゃダメだよ。隠すと恥ずかしくはならないよ。ちゃんと見せてくれなきゃ。」
僕はゆきさんをその場に立たせた。