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Mr.
官能リレー小説 - 職業

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Mr. 5

彼女の肩を抱きながら、いつも通っている家までの道を歩く…
その見慣れた風景がなんだかよそよそしくも見え、誰かに見られてやしないかと、やたら気にもなる…
まぁそれはそうだ…
俺みたいな極一般的な…ある意味モブと言っていい冴えない男が、こんなかわいい外人の女の子と一緒に歩いているんだ…
幸いなことに外出自粛要請で殆ど人はいないからいいようなもんだけど、これが普段の街並みだったら、多くの人に好奇の目で見られていたに違いない…

ドアの鍵をそそくさと解き、押し込むようにして彼女を中に入れる…
こんなところを隣の大学生に見られでもしたら、何と思われるか分かりゃしない…
多分今後の成り行きに耳をすまし…壁に耳を押し当ててオナるに決まっている;…
ここは築30年は経っているオンボロアパート…隣とのさかえの壁は極めて薄い…エロ動画を観る時だってイヤホン無しでは筒抜けだから、敢えて壁に耳を押し付けなくても、事の始終は聞こえちゃいそうだけど;…

まぁ俺だって“男”ってところをあの大学生に見せつけたい…と、思うところはなくはない…
女をこの部屋に連れて来たこともない俺のことを…右手しか恋人に出来ない哀れな男と思っているに違いないだろうから…
でもそれを言うなら俺だってあの大学生のことをそう思っている…
このウィルス騒ぎで授業もなくなったもんだから、それこそ朝っぱらからAV動画の微音が、漏れ聞こえてくるからな;…

そういった意味では女っ気が無くて“右手が恋人”っていうのは残念ながらお互い様だ…
まぁカノジョがいなくて、そういったことにご無沙汰している男は五万と居る筈だけど;…

「ごめんマジに散らかってるね;…」
人が来るとは思ってもいなかった俺の部屋は、洗濯物が散乱し、ベットの布団もグチャグチャだ;
俺は慌ててそれらをかき集めてクローゼットの中に放り込み、ベットの掛け布団は一応、整える…

「クスッ…」と笑う彼女の視線の先のゴミ箱…
大量なるティシュが山積みだ;…

あちゃぁ;ヤバイよな;…
それは当然ながらオナをした時の残骸で、それぞれの丸まったティシュの中には、俺の報われなかった子種を含んだもんだ;
まぁ仕方ないと言ったら仕方がない;
リモートとか言って自宅待機の謹慎中…
それゃあ独身男のオナの回数だって普段よりも数段上がるのは、万国共通に違いないとは思うんだけど;…

増してはこのネット社会…
レンタルショップにわざわざ行く必要もなくAV動画見放題…
それゃあ暇をもて余している健康体の男なら、見ない訳ないもんね;…
観れば当然、勃つのは男の原理…
勃てばそれを鎮めたくなるのも男の本能だ;…
まぁ隣の大学生ほどじゃないけど、こんなにオナに勤しむ毎日が来るなんてこと…このウィルス騒ぎが無かったら有り得なかった筈だ;…

考えてみると、カノジョがいる時もセックスはしなくても、オナは欠かさずしてはいたよな…
世の中のセックスレスのカップルだって、男の方はオナはしているんだとは思うんだけどね;…

それを考えるとセックスレスでもない結婚している会社の先輩だって、オナはするって言っていたよな…
それを聞くと…きっと男にとってオナとセックスは別物…
想像力をふるに活動させて右手をシコシコと動かすのは…ある意味“男のロマン”って言っていいのかもしれないね…

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