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Mr.
官能リレー小説 - 職業

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Mr. 4

「ちょ、ちょっと待ってぇ;…」
彼女の指から逃げ、涎を拭う…
それゃあ全く下心が無かったといえば嘘になるけど、それでも一緒にお茶でも飲む程度のことしか考えていなかった俺にとっては想定外の出来事だ;…

「Mr…?」
おいおい;…そんなかわいい声で囁かれても…心の準備が出来ていないんだって;…

「ごめん;…そういう人だとは思っていなかったから;…」
こんなある意味健全な街で、そういう人がいるとも思っていなかったことだし…

そんな俺に対して潤んだ瞳を向けてくる彼女…
今にも涙が溢れ落ちそうだ…

彼女は多分、日本に出稼ぎにきた外国人なんだろう…
それがこんな騒ぎになって仕事はなくなり、やむ終えず俺に声を掛けてきたに違いない…
ってことは…この誘いに乗ることは彼女を助けるってことになるんだよな?…
もしここで俺が断ったとしても、彼女はきっと違う男に声を掛けるだろう…
その男がもしヤーさんだったとしら、それこそ大変なことになる訳だし…
そう思うとここで逃げる訳にはいかない気がしてくる…
幸いにしてリモート続きの毎日で飲みにも行ってないので金の余裕はある…
3、4万ぐらいならキャバクラに何回か行ったと思えばどうにかなる額だし…

「泣くなよ…放っときゃしないからさ…」
そうと決めれば積極的にもなる…俺だって男だからね;…

彼女の肩をそっと包む…
思った以上に柔らかい気がする…
考えてみると前に付き合っていた彼女と別れてからもう1年以上が経つ…
その間俺は女の子に触れていなかったんだな…と、改めて思ってしまう…

それを考えるとちょっと不安だ;…
こんなに長い間、女の子とセックスしていなくて…ちゃんと彼女を悦ばすことが出来るだろうか?;…

それも、もし俺が10代や20代前半のガキんちょだったら、勢いだけで突進しても許されるかもしれないけど…俺はもう我武者らなセックスをして許される歳ではないような気もするし…
それに只でさえ俺のセックスって…そんな上手いとは言えないような気もするんだよな;…

まぁ元々俺は肉食系ではない気がする…
カノジョがいる時だって毎回、会う度にセックスしていた訳でもないし、ヤらない時は1、2カ月空いたことだってあったぐらいだ…
そういった意味でいうと…俺が今までにヤッてきた総数は極めて少ないのかもしれないよな;
そんなだから上手くはないのも当然といえば当然なんだろうな…

「Mr?…」
おっと…物思いに耽っていた;…

「散らかっているけど…家でいいよね?…」
こんなご時世の中…ラブホは開いているのか分からない…
三密だか壇蜜だか知らないけど…何も出来ないこの期間に、逆にイチャイチャするカップルって多いと思うんだけどね;…

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